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グリーン車で、青春18きっぷ旅に潤いを。

長距離移動を快適に。

 年に3回ある青春18きっぷのシーズン。1回あたり2,410円でJRの快速と普通列車が乗り放題となる切符です。JRからは5回分14,050円でしか売られていないのが、一般の方からすると中途半端な枚数でネックですが、上手に利用すれば格安で旅行することができます。

 初電から終電まで、1日中列車に乗っていられる変態であれば、その時々の運用ダイヤにもよるものの、東京から岡山を経由して四国や山口、鳥取辺りまで2,410円で移動できますが、1日中列車に乗ることを生業としている鉄道乗務員ですら結構な苦行だと感じます(個人的な感想です)。

 そのため、東京から京都、大阪くらいまでを9時間掛けて移動する辺りが、旅先で疲労困憊にならない、現実的な落とし所となるでしょう。そこで付き纏うのが、快適性など考慮されている訳もない通勤型車両と、普通列車ゆえに乗車時間が長くなる、旅行には向かない最悪の組み合わせです。

 コロナ前までは、夏休みシーズンに乗車券+指定席券のみで乗車可能な臨時の快速列車が土日を中心に頻繁に運行されていたため重宝しましたが、経営的に厳しくなった今では、指定席券代を増収するためにコストを掛けてまで臨時列車を仕立てる必要性が薄れています。

 そのため、一部の快速と普通列車に付随している、サムネイルにあるような2階建てのグリーン車を活用することで、苦行とも言える青春18きっぷでの格安旅行に、多少は潤いをもたらしてくれることでしょう。

 グリーン券はパンピーが日常使いするには手が出づらい580円〜1,260円で設定されているため、年に3回の18切符シーズンに、長距離移動でのみ利用する前提なら、JRE POINTで交換することをお勧めします。

 会社員であれば、ビックカメラSuicaカードを発行しておくと何かと便利に使えます。年一回以上の決済で年会費が無料かつ、SuicaチャージやJRのきっぷの決済に利用したときのポイント還元率が1.5%となるため、毎シーズン18きっぷを決済するだけでも、1年で630ポイントほど貯められるため、年に一回くらいのペースでグリーン券と交換できる計算となり、ここぞという時に利用すると格安旅行に潤いをもたらしてくれます。

乗り継ぎ制度を活用してお得感マシマシ。

 そんなグリーン券ですが、基本的には1回乗車する毎にグリーン料金を収受されますが、複数系統が運行している線区で、同一方向に限り乗り継ぎすることが可能です。(例外として横須賀線-東海道線のみ折り返し可能の特例あり)

例外もあるが、同一方向なら乗り継ぎ可能。

 上記画像のように、君津から総武快速線に乗車したものの、一体運行となっている横須賀は大船から鎌倉・逗子方面に向かうため、東海道線の藤沢に行くことができません。そのため、途中の戸塚駅で下車し、東海道線に乗り継いで藤沢まで利用する使い方が、一枚のグリーン券で可能です。

 大船まで利用せず戸で乗り継ぐのは、同一ホームで乗り換えるためです。ホームは同一なものの、東海道線と横須賀線ではグリーン車の乗車位置が異なり、忘れた頃に乗り換えると焦ります。

 磁気グリーン券であれば、アテンダントさんに拝見された際に乗り継ぎ駅を申告。Suicaグリーン券であれば頭上のFelicaにタッチすることで乗り継ぎ可能です。後者は忘れると買い直しになるため悲惨です。

ランプが緑色は座席使用中、赤色は検察前か未使用状態を表します。

Suicaエリア外利用は難あり。

 国鉄分割民営化後、JR各社のエリアが設定されたため、東海道線は熱海を境にJRの管轄が東日本から東海に変わります。18きっぷ単体で乗車する分には、意識することはありませんが、Suicaグリーン券が絡むと厄介です。

 交通系ICカードは相互利用は可能となったものの、エリア跨ぎでの利用は自動改札機の仕様上、出来なくはないが、組み合わせが膨大となり処理速度が低下するため、実現には至っていないのが現実です。

 Suicaグリーン券も例に漏れず、JR東日本の管轄である熱海駅までしか購入できませんが、一部列車が沼津まで運行しているため、ややこしくなっており、正規の取扱いでは磁気グリーン券を購入する形となります。

どうしてもJRE POINT用Suicaグリーン券を使いたい。

 私のようにJRE POINTで引き換える以外では、グリーン券など手が出ないしがないパンピーが、沼津方面にグリーン車で向かう場合、正規の取扱いでは諦めるしかないですが、一手間加えることでSuicaグリーン券のエリア跨ぎが可能となります。

 沼津行きの場合、最遠である熱海までのSuicaグリーン券を購入し、いつものように座席上のFelicaにグリーン券情報を読み込ませて、ランプを緑にします。

 その後、アテンダントさんが巡回した際に、エリア跨ぎで利用したいものの、Suicaグリーン券の仕様で購入できなかった旨を伝えると、端末で原券情報を確認した上で、不足があれば精算する形となります。

 JRE POINT交換グリーン券も例外ではなく、私の時は最も高額な平日51km以上の車内料金が原券収受額として扱われたため、不足賃は発生しませんでした。

頭上のランプは磁気券と同じ扱いとなるため、降車時のタッチは不要。

 反対に沼津発の東京方面行き列車の場合、JR東海エリアから乗車することになりますので、熱海からのSuicaグリーン券しか購入できません。

 そのため、JR東海の駅で「普通列車グリーン車事前料金適用連絡書」を発行して貰い、アテンダントさんにJR東海エリアから下車駅までの料金から、原券収受額を差し引いた差額精算となりますが、沼津行き同様、結果として不足賃は発生せず、区間変更処理になるかと思います。

 こちらはやってみた試しがなく、あくまで思考実験上こうなるであろうと仮説しているに過ぎず、結果が異なる可能性があります。

 二重運賃を導入してから、回数券+IC乗車券の併用の場合、往路と復路で精算額が異なる仕様となって久しいように、往路で利用できた技が、復路でもそのまま適用されるとは限らず、自己責任のもとで判断して頂ければと思います。まぁJR東海管轄の区間はグリーンアテンダント乗務エリア外だから、何食わぬ顔で乗って熱海でタッ…おや誰か来たようだ。うわ何をするやめr


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