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ポイントについて。

 鉄道員がポイントと言うと、どうしても転てつ機を連想させてしまうらしいが、私はあんな労災の元凶でしかない機器よりも、ポイントサービスの方がよっぽど熱く語れる。共通しているのは、どちらも扱う側の技量が必要である点だけである。

ポイント真っ先に使う派。

 開始早々話が脱線した。本題に戻すと、ポイントは基本的に貯めずに使うのが私の心情である。簿記の知識がある方であれば、直接値下げをするよりも、ポイントを付与して、ポイント引当金と言う名の負債としてバランスシートに計上した方が綺麗に仕上がることが理解できると思われる。

 余談だが、簿記の世界では、割引、値引き、値下げはそれぞれの定義がある。割引は早期決済による利息の減額を表し、値引きは売買成立後に商品に欠陥があった場合の減額を表す。値下げは所謂在庫処分での減額にあたる。

 話を戻して、突き詰めると、ポイントは企業が顧客に対して無利子で資金調達する手段と言っても過言ではない。企業にとってのメリットはあっても、顧客にとってのメリットは存在しない。だからこそ、使えるうちに使ってしまうのが私なりのポイントとの付き合い方である。

 しかも、ポイントには有効期間があったりする。企業は一旦、負債として計上するものの、時間が経って顧客がポイントを使用すると言う請求がなければ、その負債はチャラになってしまう。

 借金がチャラになるなんてそんなうまい話が企業にはあるのかと思ってしまうが、実際に、日本の人口換算で1,389億円相当のポイントが失効したなんて記事が出てくる位であるから、使わずにポイントが失効して内心ウハウハな企業は相当あるのだと思う。そうでなければ、わざわざ手間のかかるポイント制度を導入しようとは思わないだろう。

月末のルーティン。

 そんなわけで、月末になると気にするのが、ポイントの有効期限である。私は楽天経済圏の人間なので、しばしば期間限定ポイントが失効大間近となっていることがある。

 一般の方であれば、ポイントの失効が勿体無いと感じてしまい、ECサイトなどで対して欲していないものを、送料無料になるまであわせ買いしてしまうことだろう。

 しかし、天の邪鬼な私は、そんなことをすれば企業側の思う壺だと勘付いてしまう性格の悪さ地頭の良さが働き、どうにか端数のポイントだけを、最小限の労力で有効に使えないかと考えるわけである。

期間限定ポイントを消化するときだけ活躍する楽天Pay。

 QRコード決済は中国の二番煎じ感が強くて好きになれない。あちらの国は、国民が銀行口座を持っていない率が高く、入金して預けておくと利子がつくウォレットとしてQRコード決済が使われているのであって、クレジットカードやデビットカード、Felicaによる非接触決済システムが普及している日本では、わざわざ非効率なQRコード決済が主流になるとは思えない。

 それでも一応、楽天Payは期間限定ポイントから優先的にポイント払いが利用できるため、フリマアプリで必要な宅配ビニール袋をキャッシュレス決済対応の100円ショップで購入したり、宅急便コンパクトの専用箱をコンビニで購入するなどして、使わなければ失効してしまう端数分のポイントを、近い将来に必ず消化する実用性があるもので、かつ腐らない資源に変換するかたちで活用している。

 楽天Payに留まらず、au Payやd払いなどは、株主優待クーポンが配布される影響から、恩恵を取りこぼさないために仕方なくインストールしているが、それでもQR決済自体は月に1回も使わないのが実情である。

悩ましいのがヨドバシポイント。

 ポイントが貯まりがちになるのがヨドバシカメラのゴールドポイントである。ヨドバシ.comが便利で小物を買うのに利用するのだが、大抵商品代金の10%分がポイントとして付与される。これだけならどこでも対した差にはならないのだが、ポイントで購入した分にポイントが付かないのと、商品によってポイント還元率が異なることがポイント使用に関する悩みの種となっている。

 ポイント払いの分にポイントがつかないのであれば、ポイント還元率の低い商品の購入にポイントを充当するのが経済的合理性のある選択である。しかし、ポイント還元率が低い商品は限られている。

 書籍は3%だが、本は図書館に新刊リクエストをすることで代わりに購入して貰うか、株主優待のQUOカードが使えるお店で身銭を切らずに買ってしまうため、ヨドバシで買う機会がない。

 apple製品が1%だが、Macは学割で購入したいので直販となる。キャンペーンでギフトカードが付与されたりするから、次に買う時も直販になる。m1チップ搭載機を買ったことでiPadはお役御免となり、SIMフリーiPhone以外に買うものがないが、iPhoneは年に1回も買い換えない。

 他にも金券やギフトカードはポイント付与対象外だが、店頭でしか取り扱っていないため、気軽には買えない。

 私が推しているキリンのクラフトビールであるスプリングバレー豊潤<496>は還元率1%だが、株主優待で頂けるものをわざわざ箱で買う気にはならない。そうして塵も積もれば…で気づいた時には数千ポイントも貯まっているのが現状で、どなたか良い使い方があれば教えて頂きたいと思う今日この頃である。

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