「悲しむ能力」を抑えていませんか?
小此木啓吾先生が喪失体験の中でその喪失した状況を感じる力を「悲しむ能力」と言っています。
喪失体験ほどの大きな体験ではないにしても、ここ最近の傾向として「悲しい」とか「虚しい」というネガティブな感情を見ないようにする傾向が強いように感じる。
いわゆるポジティブシンキング。
ポジティブシンキングそれ自体は全然悪いものとは思わないし、それで人生がいい方向に向かうことももちろんある。
しかし、自然と湧いてくるネガティブな感情を見ないようにする形でのポジティブシンキングは少々行き過ぎている。
自然と湧いてくるネガティブな感情はそれ自体はいいものでも悪いものでもない。
悪いとするのであれば、それを悪いと考える思考自体に問題がある。
本来、人は一つの側面だけでできているものではない。
ワクワクする感情もあれば、同時に怖さだったり、寂しさと言ったネガティブな感情も同時に起こっている。
そのうち、ワクワクする感情だけを味わおうとしても、無視されたネガディブな感情は意識の外から訴えかけてくるものだ。私のことも見てっと。
どちらの感情もあっていいのだと、その感情を認めて味わうことで、人生の両面を感じて。、その人に深みが出てくるものだ。
そうすることで、悲しんでいる人にも共感的に寄り添うことができるのではないかなって思うのだ。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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