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オリンピック女子マラソン

オリンピックの女子マラソンは6時スタートと変更された。昨日の夜にそんな報道があったが、選手も知らされたのは同じくらいの時だったようだ。就寝前に知らされた一山選手はなかなか寝付けなかったという。サッカー男子の3位決定戦もそうだったが、直前の変更は選手に多大なる負荷を背負わせる。どうにかならないものかと思う。

レース自体は、スローペースで進んだ。前田穂南選手はスローペースを嫌がったか、前半は一人前に出てレースをする時間もあった。しかし、徐々に先頭集団に吸収され、気づけばアフリカ勢を中心としたトップ争いが展開された。

北大の敷地内に入る頃には集団がばらけてきて、先頭集団の人数も絞られていた。気づくと、前田選手も鈴木選手もそこにいない。二人とも出入りの多いレースで、ポジションが定まらずに余計な動きが多かったことが後半に苦戦を強いられた原因になったのだろう。対照的に一山選手は集団の中でじっと動かず、同じ位置を保ち続けていた。マラソンの位置取りの重要性が改めてわかる展開であった。

終盤はケニアの2選手が強さを見せ、ワンツーフィニッシュ。あの気候条件で、後半に5km16分台を記録していた。これが世界レベルのペースだ。3位にはアメリカの選手が入った。日本勢は一山選手が8位入賞となった。アテネで野口みずき選手が金メダルに輝いて以来の上位入賞である。鈴木選手は19位、前田選手は33位だった。MGCを制した前田選手は直前の怪我が惜しまれる結果となった。

出場選手の持ちタイムランクで一山選手は9位だった。トップグループを走っていた選手が38kmあたりで失速したため、一山選手は8位となったわけなので、ある意味、持ちタイム通りの結果となったといえる。

ケニア・エチオピアを中心としたアフリカ勢が席巻する現在のマラソン界。かつて栄光を手にした日本選手が再び輝くの並大抵のことではなくなったのかもしれない。それでも久しぶりの入賞は嬉しいニュースであったと思う。明日は男子マラソンが行われ、オリンピックも最終日である。女子同様、男子の3人も今の日本で最も強い3人であると思う。3人とも、箱根路を沸かせたランナーたち。世界を相手にどこまで戦ってくれるのか。非常に楽しみである。

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