91.わたし、少女を捨てられない。

お久しぶりのわたし。
思い悩んで、わたし。
どうぞ綴らせてください。
どうか語らせてください。

変化を求めて飛び込んだ
その世界で
求めていたはずのものを得たはずなのに
結局わたし少女を捨てられずに
自分自身への嫌悪感を強めています。

愛されたいと願ったくせに
愛されることが、怖い。
応えられない自分が苦しい。

あの頃のわたしを振り返る。
あの頃のことを決して後悔だけのものに
したわけではないのに
やっぱりどこかで傷ついてたのかしら。
それでこんなにも痛いのかしら。

若かりし日のわたしは
劇場にいた魔物に魂を売ってしまったから
いいえ奪われていたことにも
気がつけないほど幼く盲目だったから
少女が大人を演じるために魂を売ったの

あの時わたしやっぱりきっと
無理をしていたんだわ

怖いの
大人になることが
愛されることが
自分の内側の少女の部分に
閉じこもっていたくなる
どうしてこんなにもわたしは
気持ち悪く感じるんだろう

お願い近づかないで
傷つけたいわけではないの
お願い

ただわたしの中の
少女を捨てられないだけ
それだけなの

ごめんね。

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