インパクト評価の目的は、説明責任である。

休眠預金の活用が今年から始まりますが、従来の助成金の支援に加えて、「インパクト投資」と呼ばれる取り組みも行われることになります。ちょうど、この投資手法に関しての記事が報じられていました。

「格差、環境などの社会問題の改善に貢献しながら、利益も生み出す「インパクト投資」が脚光を浴びている。社会的に意義のある事業を行う企業を投資を通じて支援し、利益確保だけでなく社会貢献にも寄与できるのが特長だ。世界的に関心が高まり、市場規模が急拡大している」
『「インパクト投資」が急拡大=格差、環境を改善し利益も』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019011200383


 ちょうど、先週金曜日には、国内でインパクト投資を推進する「GSG国内諮問委員会」よりヒアリングを受け、インパクト投資への期待を頂いたところです。私からは、下記のようなことをお伝えしました。

・社会インパクト投資が、「経済面」と「評価」にやや偏りがあるように見える
・インパクト投資家にとって持続性の観点で経済面も大事だが、社会課題解決を果たせる事業やプロジェクトを投資先が進められているかをガバナンスしてほしい
・投資先の評価も大事だが、社会的成果の定量化に重きが置かれているようにみえる。評価の目的は「説明責任」である。貴重な社会的資源(お金にせよ人にせよ)が投入されて、はたして社会課題解決につながっているかを社会に説明することを投資先にせよ投資側にせよ求められており、そのための評価ではないか。

 休眠預金による事業が今後増えるにあたり、「社会的成果」についての議論が進んでいくと思います。定量化しやすいはずのビジネスの世界でも、安易な目標管理やKPI設定ではうまくいきません(※)。ましてや、市場では解決できない社会課題を捉えるときには、数値化が果たせる役割は限定的です。あくまで、説明責任をいかに社会に果たしていくか、という観点での議論が必要だと考えます。

※ 地方創生でKPI原理主義がはびこる恐れ。(藤沢烈BLOG, 2015年2月7日)
http://retz.seesaa.net/article/413651056.html


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藤沢 烈

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