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孤独孤立相談ダイヤル #9999 が8月30日より開設 /「なんとかする」子どもの貧困 (湯浅誠, 2017) ★4 (8月27日)

1.孤独孤立相談ダイヤル #9999 が8月30日より開設

 RCFでは、今年度より内閣官房から受託され、孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの事務局を担っています。RCFは復興支援が主な業務ですが、被災者は孤立した状況になりやすく、孤独孤立対策と復興は密接な関係があります。これまでも、公明党や自民党に呼んで頂き、その背景や取り組みを紹介してきました。

 さて、内閣官房では、8月30日10時から一週間、孤独・孤立相談ダイヤルの二回目の施行の取り組みを行うことになっています。

 前回は7月に実施され、2万件弱の相談があったと聞いています。この取組をリードしている大西連さん(もやい理事長であり、内閣官房孤独孤立担当参与)に、茨城放送ダイバーシティニュースで話を伺いました。

 新学期が始まる9月1日は、特に子どもたちにとって孤独感が高まってしまう日でもあります。相談ダイヤルに繋がることで、1人でも多くの方々の心が支えられればと願います。

 なお、引き続き復興支援で関わっている宇和島市でも、孤独孤立の取り組みの準備を進めています。その関連もあり、愛媛県庁の皆さんとも意見交換したところ、孤独・孤立相談ダイヤルの愛媛県版を行われるとのことでした。

 全国統一ダイヤルで行うことで、番号の認知が高まる面もありますが、県単位で実施することで、その後の支援に接続しやすくなる面もあります。国や県の取り組みの積み重ねで、より効果のある取り組みが見いだせればと思います。

2.「なんとかする」子どもの貧困 (湯浅誠, 2017) ★4

『社会が大きく、そして根本から変わるとしたら、それは問題を自分ごととして引き受ける人たちの試行錯誤の中にしかない。仮にそれが小さな一歩だとしても。冷笑から生まれるものはない。「なんとかしてくれ」でも「なんともならない」でもなく「なんとかする」というタイトルには、私自身の意志とともに、大きな課題にもできるところから着手する実践家の態度への敬意を込めている』
『あれから10年。社会は変わった。もう貧困があるのかないのかということが、テレビの討論番組のテーマになることはなくなった。「ない」と言い張っていた人たちが言わなくなり、「どうするか」がテーマになった』

「なんとかする」子どもの貧困 (湯浅誠, 2017)

 2008年、"年越し派遣村村長"として名が知られ、その後内閣府参与や法政大教授をへて、現在は子ども食堂の発展に力を入れている湯浅誠さんの一冊です。

 私は震災当時、内閣官房震災ボランティア連携室の一員でしたが、その時に室長だったのが湯浅さんで、大変お世話になりました。孤独・孤立官民連携プラットフォームでも構成員のお一人として関わって頂いています。

 湯浅さんのどこか飄々としながらも、難しい課題に1人取り組む様子に、いつも尊敬をしています。「なんとかする」「実践家の態度」・・湯浅さんの有り様に自分も長らく影響を受け続けているように思います。湯浅さんが書いた中で特に勧めたい一冊は『ヒーローを待っていても世界は変わらない』 です。


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