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現代社会哲学編

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高校の現代社会の哲学分野についての解説です。学習の参考にどうぞ。
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記事一覧

学ぶこと〜現代社会哲学編①〜

今回は「学問のすゝめ」から、学ぶことについて考えます。 1、学問のすゝめ「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位にして、生まれながら貴賤上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの物を資り、もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずしておのおの安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富め

原始的な世界観〜現代社会哲学編②〜

今回は哲学誕生の背景として、原始的な世界観である神話について学びます。 1、神話神話(myth)はギリシア語のミュトス(mythos)に由来し,論理的な思考,ないしその結果の言語的表現であるロゴス(logos)に対し,事実そのものに関係しながらもその背後にある深い隠された意味を含む「神聖なる叙述」とされる。人間を取巻く宇宙や自然の起源とそのあり方,したがって人間自身の起源とそのあり方を説明したり,規定したりする※集団表象であるが,その際必ずなんらか超自然的存在を引合いに出し

ソフィストとソクラテス〜現代社会哲学編③〜

今回は、ソクラテスの思想について学んでいきます。 1、ソクラテスの弁明ソクラテスは、自身での著書を残していませんが、その弟子であるプラトンによって多くのことが語られています。ここでは、『ソクラテスの弁明』というソクラテスに関する著書を使い説明します。なお、ここで出てくる「私」はソクラテス自身のことです。 私は賢者の世評のある人々の一人をたずねた。 「賢者」というのは、ソフィストのことです。ソフィストというのは、「知恵のある者」を指し、この時代の職業教師や政治家のことです

プラトン〜現代社会哲学編④〜

今回はソクラテスの弟子、プラトンについて学びます。 1、プラトンの人物像本名アリストクレス。プラトンは「肩幅」という意味のあだ名です。ソクラテスを刑死させたアテネの民主政治に絶望し、哲学の道へ進みました。学園アカデメイア(後のAcademyの語源)を設立し、論理的思考を重視しました。 2、魂の三部分説プラトンが書いた、『国家』を使って解説します。 「そうすると」とぼくは言った、「われわれがこう主張するのは、けっしていわれのないことではないというべきだろう―すなわち、それ

アリストテレス〜現代社会哲学編⑤〜

今回はプラトンの弟子アリストテレスについて学びます。 1、アリストテレスの人物像マケドニア王の侍医の子として生ました。学園リュケイオンを開き、研究領域は数学、天文学など多岐にわたり、万学の祖とされました。現実主義的な思想を持っています。 2、魂今回は『ニコマコス倫理学』を使っていきたいと思います。 魂については外部の所論においても、ある点では満足な仕方で論ぜられているがゆえに、われわれがこれを用いるべきである。すなわち、魂のある部分は無理的な(理屈を欠いた)部分で

ベーコン〜現代社会哲学編⑥〜

今回は記事による解説はありません。以下のファイルをご覧下さい。 PDF版プリントダウンロード

デカルト〜現代社会哲学編⑦〜

今回も記事による解説はありません。 PDF版プリントダウンロード