「成長」という言葉に経済力という意味を含むようになったのは、いつからだろうね？結構最近のような気がします。

　わたしの会社、成長！成長！カイゼン！成長！みたいな、うるさくてね。生物としてはとっくに成長し終わって、緩やかに衰退してくだけの人間どもがよ笑止！とか思ってましたよ内心。もちろん、そういう意味じゃないってことは分かってる。会社を儲けさせて、あなた自身も儲けましょう！ということよね。そう言えやガァァッ！パリーン！（窓ガラスが割れる音）

　つまらないなーと思っていたのは、何をやったら「成長」と認められるかを会社側が認定していること。推奨資格の一覧とかあってさ、講座の一覧もあったな。年に何個か資格を取るなり受講するなりして、自己研鑽やってますよアピールをしなきゃいけなかった。

　あるとき辟易したのは、「社外でボランティア活動をやっている人は教えてください（評価します、の意）」とか言い出したとき。あのさー、そういうのがさー、社員の余暇を間接的に奪ってるわけボゴッ！（髪を掴んで水を張ったシンクに顔面を突っ込んでいる音）お前らの言動でピュアな社員の私生活がどんどん奪われていくの自覚ある？ボゴゴッ！

　あと健康経営ね。歩数を競わせるイベントとか、マラソン？ヨガ？いや別にそれはいいんだけど、なんで遠巻きに指図するわけ？ｱ､ﾅｲｽｼｮ！（経営者の頭をぶっ叩く）ほんとさあ、会社くんさあ、きみは神じゃないから。生殺与奪の権利握った気になってない？そこカイゼンしよ？ｺﾛｺﾛ…ﾎﾟﾄｯ（飛び出した目玉がホールインワンした音）

　ヨシ！新社会人のみんなに人生のパイセンとしてアドバイスしてやろう！まず、何らかの仕事をカイゼンします。その翌年、さらにカイゼンします！三年目に転勤します。転勤先で、前任者がカイゼンしてきたものを壊すカイゼンをします。これを無限ループすればＯＫ。

　カイゼンが目的のカイゼンって、たまにはアタリがあるけど、そのほとんどはどうでもいいことなんですよ。度重なるカイゼンでルールが強化されて無駄なプロセスが建て増しされていることもある。だからぶっ壊してＯＫ。むしろ壊し方が腕の見せ所やぞ。

ほなな！