立ち止まった或る人間の話

 人というものは何か。

 太陽系第三惑星地球の支配者。
 自然界のルールを唯一無視できる存在。
 他の動物のように自由に生きることができなくなった生命体。
 色んな考え方ができるわけだが、かなり面倒くさい生き物だと私は思う。

 誰かが言う。
 人はひとりでは生きられぬのだと。
 誰しも誰かと関わりを持ち、一匹狼のような生き方が難しいものなのだと。
 冗談じゃない。
 人との関わりは必ずしも良い方向に向かうとは限らない。
 他人の言動にいちいち反応する暇な人や、距離感を間違えて赤っ恥をかく人、関わりの中建前だらけで本音が言えない人。
 実にうんざりである。

 まあ色んな人がいるわけだが、今回はそんな愚か者の人たちは置いておいて、もう少しプラスな話でもしよう。

 私は何かに挑む人に面白みを感じる。
 『ただの人間には興味ありません』
 という、どっかの誰かの気持ちもまあわからんではない。否、わかりみが深いまである。
 そういった興味のある人は段階を踏みながら何故だか関わりたいと思う。
 そういうときに単独行動や他人嫌いが発動しないのは不思議である。

 

 私は今立ち止まっている。
 だが、後退していない限り進む余地は全然あるのだろうと信じていたい。

 

2022/8 頃作成

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