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店は、人。

今日は現場の帰りに京都に立ち寄り、仕入れのお願いなどして、その後、移動をできるだけ徒歩にしつつ、お店を色々ミテアルキ。

途中でFacebookで紹介されていたお店を覗こうかなと思い、1軒、2軒、3軒と、その店の前を通ると、

・近かったので立ち寄るも、店頭の販売台の上に置かれた「本日分の販売は終了しました」の掲示物(残念だなと思いつつも次に来る動機は特になし)

・飛び込みでドアを開けて空いているかを聴く間もなく、真顔で伝えられた「今日は予約で満席です」の言葉(こんな時だけど予約でいっぱいなのはすごいなと思うけど、気持ちのシャッターを下ろされて寂しい気分に)

・退去済みの店頭に貸物件の札(これは仕方ない)

・オープンして間もないからか、店のTシャツを着てチラシ配りしているスタッフ(?)がたぶん10人近く、通りのあちこちにいるけど、タバコ吸ってるのかだべってるのか、なんだか行きたいと思えない雰囲気(実はここが本命だったけど、「ないわぁ」と意気消沈)

などなど、いろんな状態に出くわしました(心地良かったお店にも行きましたよ)。

なかでも、人海戦術でチラシを手配りしていた集団は、「店の顔」として配ってるはずなのに、「え?」という雰囲気で、特に投稿内容が興味深かっただけに、とても残念というかやり切れない気持ちに。
でも、たまたま入ったカレー屋さんの店員さん(どうやらオーナーさんではない)の対応が自然で丁寧だったから、あれこれ帳消しにしてくれ、ほっとしました。

「店は、人。」とよくあちこちで話しますが、どんなに素晴らしいお店を建てても、どんなに希少な食材を使っていても、いくら腕が良い料理人であっても、そしてそれがどんなに美味しいメニューであっても…、ぱっと見た時の印象やその時感じた気分が、「んー、それはないわ(-_-;)」と感じてしまったら、次にわざわざ行くことはないなぁ、と思うのですが、どうでしょう?

特にコロナ禍の今、みんな無駄な外出は減らしてしまっているから、たまたま通りかかって、とか、なんとなく、というような来店理由はどんどん減るし、仕事が途絶えたり収入も下がる要素ばかりなので財布のヒモは堅くなるばかり。

ちょっと前まで、『モノよりコトですよ!」とセミナーでみんなが話していたけど、「コト」自体が自粛され、「コトよりモノ」に回帰していくとしたら、今日見たお店はみんなどうなっていくのだろうか。

そんなことを考える1日でした。

「俺が、ガンダムだ!」は刹那・F・セイエイの名言ですが(みんな知らんよねw)、「私が店の顔です!」という思いでチラシを配っていたら、たぶんその姿に惹かれて来店するし、その店を知っている人も、「今日も頑張ってるな」と温かな気持ちになるのではないかなと思います。

どの人にも完璧は難しいけど、少なくとも心のベクトルの向きが、「こうあって欲しいな」と同じ方向なら、それがたとえ未熟な接客の店員さんでも、不快に思うことは少ない気がします。

お店を経営される皆さん、そして現場を任される店長さんには、いまいちど、自店で働くひとりひとりの姿と、お客さまに向かう今の姿をしっかり見て欲しいと思います。

それがきちんとできているお店には、素直に「いいお店だなぁ」という感情が、知らず知らずに声となって発せられますから(今日とあるお店で遭遇)。

※冒頭の画像は、鹿児島に行く度に通う、きりん商店さん。
お店に置いてある品々もいいのだけど、なにより店主さんの計算?天然?なおとぼけセンスが最高で、わざわざここにだけでも行きたくなる、そんなお店です。

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