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セパスチャンネルをクリアしました。

ついに念願のセパスチャンネルを遊ぶことができました!

セパスチャンネルは、フューチャーフォン(いわゆるガラケー)専用のアプリとして配信されていたRPG。

一時期DSiウェアとしてダウンロード配信されていたこともあるものの、現在では配信が停止されており、長らく幻の作品となっていたのです。

しかし、Switch向けにアプリの復刻配信をする「G-MODEアーカイブス」にて、ついに配信開始!!

俗に「MOTHERっぽい」と言われる類のゲームで、MOTHERっぽいゲーム愛好家としては、ずっと遊びたいと思っていた作品だったのですぐにダウンロードしました。

■ポエミーな世界観

ゲームを始めてまず思ったのが、すげーポエミー!!

スタートして10秒でこれです。

そもそも公式のキャッチコピーからして

僕らがひとつずつなにかを失えば、
世界はバラバラになってしまうんだ――

…というキマリっぷりで、ゲームの形をしたポエムみたいな作品です。

BGMもオシャレでちょっとナイーブな感じのメロディなのがテキストの雰囲気とマッチしています。

操作性が微妙にカタい感じなのは気になりますが、そのへんは元がガラケーという特殊な作品故でしょう。

むしろ元がガラケー故の、制約のなかでいかに遊ばせるかという工夫が随所に見られるのが面白く、ファミコンのゲームのような味わいも楽しめます。

ストーリーは、記憶喪失になった男の子・ボーイ、影を失った女の子・ガール、飼い主が行方不明になった犬・ワンの3人(?)が、町でラジオ放送を行う謎のDJ・セパスチャンを取り巻く事件の謎に巻き込まれていく、というもの。

プレイ時間が約10時間程度ということもあって、テンポがよく、序盤からどんでん返し的な展開もあって非常に面白い。

謎もきっちりと回収され、無駄なくキレイにまとまってて、めちゃくちゃ良いシナリオでした!

しょっぱな、警官をボコれるのも最高ですね!

このゲームの警官は基本的にクソなので、腐敗した国家権力フェチにもオススメの作品なのであります!

ちなみに何故かワンが平然と2足歩行してますが、作中だれひとりとしてツッコみません。

他の動物は普通に4足なのに何故……

■制約を逆手に取ったチャンネルシステム

本作のストーリーは、「サンライトシティ」というひとつの街の中で全て完結しています。

おそらく、容量の都合で広いマップが作れなかったのだと思いますが、その街自体も特別広いわけではなく、箱庭的なマップの中を行ったり来たりして進めていきます。

これだけ聞くと単調になってしまいそうですが、そこを面白くしているのが、本作の最大の特徴とも言える「チャンネル変更」システムです。

チャンネル変更システムは、操作する主人公を切り替えることができるシステム。

ただ操作キャラが変わるだけでなく、キャラごとに町の人に話しかけたときの反応が変わります。

つまり、同じキャラクターでも、3通りのセリフが用意されているので、同じ場所を行き来していても、探索が面白いのです。

また、主人公によって入れる場所が変わることも。

訳あって警察に追われてるボーイは、警備の厳しい場所には入れませんが、ワンは犬なので見逃してもらえるといった具合で、設定的にも筋が通っています。

複数の主人公がいるのを使った謎解きがあったり、ストーリーの進行度に応じて、ボーイ&ワンとガール、ボーイ&ガールとワンのように、組み合わせが変わったりなど、飽きさせない作りになっていて楽しかったです。

街の外に出れないのもストーリー上の意味があるし、主人公の数だけ視点が存在するというのもテーマに結びついていて、ほんとにうまく出来てます。

■独特なバランスの戦闘

基本的には、オーソドックスなフロントビューのコマンドバトルです。

フィールドマップなどはないため、そのへんの街中を歩いているだけでもエンカウントする仕様。

エンカウント率はちょうどいいくらいですが、序盤は主人公が弱いので結構サクッと死ねます。

死ぬとラジーポイントというポイントが加算され、一定以上になると、真のエンディングが見れなくなるというシステムのため、緊張感がありますね。

ラジーポイントは減らすこともできるため、死んでもリカバーできるんですけど、序盤はそれもわからなかったのでかなりビビリながらやってました。

独特なのは、ステータスを自由に割り振れるという点。

レベルが上がるともらえるポイントを、「攻撃」、「防御」、「素早さ」、「精神」の4つのステータスに好きに割り振ることが可能。

覚える特技もステータスに依存しており、技能ごとに設定された条件を満たすとその技が使えるようになります。

また、ポイントは何度でも振り直すことができ、振り直した結果、覚えた技能の条件が満たせなくなると、その技は使えなくなります。

武器や防具といった装備の概念はなく、このポイント割り振りを如何にするのかが重要になってきます。

前半は、とにかく攻撃に全振り、殺られる前に殺れ!作戦でゴリ押し。

後半は、まんべんなく割り振り、一通り技能を開放して、敵の弱点属性をついていくというような感じで進めました。

他には、「ハエモブ」、「ハチモブ」といった虫系の敵は、こちらの攻撃力に関係なく、3回殴ったら死ぬという敵なんですが…

こいつらがいるエリアは、攻撃力を無視して、全てのポイントを防御や素早さに振り直す、というように、敵に応じて振り直していくといった要素も。

戦闘自体は、基本的に力押しが正義だったり、演出が地味なのもあってちょっと単調なんですが、ポイント割り振りをフル活用させるように工夫されているのが感じられて、感心しました。

■まとめ

気軽に遊べるボリュームで、めっちゃ良いシナリオと、ポエミーな世界観を楽しめる作品で、評判の良さにも納得しました。

価格も500円と手に取りやすく、なによりSwitchで発売してくれたことが嬉しいです!

MOTHERっぽい作品が好きな方や、ちょっと変わったRPGで遊びたいという方にオススメです!

ニンテンドーストア

G-mode公式サイト

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