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1日1絵で学んだこと 〜インクトーバー奮闘記〜

こんにちは。お絵描き修行者のりぃかぁです。
今回はインクトーバーというSNS企画で1日1絵に挑戦し、学んだことを記事にしました。
上手くなってから投稿すると猛練習を続けていた私が見事に玉砕し、すこしだけ成長していく様子をお届けしていきます。



◎ 目標とテーマ

1 - 絵を完成に慣れる

 私はかなりの遅筆なので工程を細部まで把握できていませんでした。
いつも行き当りばったりで闇雲に描き、完成はいつも奇跡的な偶然でした。
そこで簡単な完成を繰り返すことで大まかな完成までの流れを把握することを目標にしました。
自分への理解が深まり、自分の傾向がわかるようになりました。

2 - メンタルの強化

私は何度も見直した末に投稿しない事がとても多いです。
投稿した後は期待と諦めが混在して情緒不安定になってしまいます。
これは過去の経験から拗らせてしまった私のメンタルの弱さでもあります。
投稿するまでがお絵かきである現代では致命的なことでした。
原因は他人の様子を伺って配慮して行動ばかりだったからなのかもしれません。
受け入れてもらいやすいように、萌えキャラのイラストを描いていましたが、私には継続していく事が難しそうでした。
その時に、「わたしはもう、媚びたくない」と気づいたのです。

人は慣れる生き物。
トラウマに近い行為でも、たくさん経験する事で鍛えられる可能性にかけてみました。
鉄股功のような修行のはじまりです。

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◎ 習得したこと


1 - ルーティーンの確立

いつまでも細かいことにこだわってちまちまと描いていましたが、制限時間があるからこそ、もっと広い視野で効率的に重要なものを選択できるようになりました。
完成に慣れることで心に余裕ができ、それが時間の余裕にもつながりました。
最終的には仕事とお絵描きをバランスよくこなせるようになったのです。


2 - 知識を実践→経験へ

知識という武器の使い方がわかるようになりました。
今までは知識だけが膨大で実践はペラペラ。使い方も分かりませんでした。
たくさんの数を完成させることでどの技法を使えば効果的なのか実践することによって理解し、その経験に結びつくことで自信になりました。

3 - もらった感想から自分を知る

初日、勇気を絞り出して初めて投稿した時のことです。
お絵描き仲間のみんなから、暖かいメッセージを頂いてとても救われた気持ちになりました。
私が怖い怖いと思いながらもいちばん欲しかったものは第三者からの「感想」だったのです。
あの時、手が冷たくなるほど緊張しながら押した投稿ボタン。
勇気を出して押してよかったと思っています。
私は媚びないスタイルで描いていたのにも関わらず、「すごくイイ!」と褒めていただけたこと、とても嬉しかったです。

いまだに投稿することへのメンタルは完全に克服できていませんが、大きな第一歩を踏み出した出来事でした。

4 - これからの課題がみえる

 投稿することで、絵描きのみなさんと同じ高さの目線になったからか、
自分のどこが周りより劣っているかを目の当たりにしました。
制作時間が短いからこそ基礎画力が浮き彫りになったのです。
みんなが当たり前のように身につけている技術。私に身についていなかったのです。
あんなに勉強したのに明らかに劣って見えるんです。
ここで落ち込んでも仕方がないので「どこがどのように違うのか」具体的に分析し、仮説を立ながら課題を明確にしていきました。

そうして身に着ついたのが、
「勉強・練習と同時進行で作品を描く」
不器用な私がそんな器用なことができるなんて驚いています。
ポケモン並みのメガシンカです。

5 - 絵の汎用性を知る

本で読んだ知識を試しながら描くこともあり、普段は描かないのようなテイストの絵にも挑戦しました。
当時の自分はその絵を気に入っていなかったのですが、イラストとして様々な場所になじんでくれました。
最初に実感したのは、noteのアイコンやヘッダー・記事の挿絵です。
頑張って描いた一枚絵よりイラストっぽく描いた絵の方が使いやすいことに気づきました。
頭では理解しているつもりでしたが自分のイラストで経験することによって初めて理解できたものでした。

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◎ 苦悩と失敗

1 - 体調の管理

当初はみんなのイラストのすごさに圧倒され必死でした。
予兆は全くなく、急に熱が出て寝込むことになりました。
おそらく知恵熱です。いっぱい考えると熱が出ます。
みなさんは、疲れる前に休憩を取りましょう
 この事でポモドーロタイマーを忠実に守り、瞑想を取り入れるようにしました。

2 - 調べものは時間がかかる

変化球のある角度からアプローチを心掛けていました。
このため、科学的・歴史的に調べる必要があり、かなり時間がかかる作業でした。
描く時間より調べている時間の方がかなり多かったのです。
今回のことで私は放射冷却の意味を初めて理解しました☆
お絵描きって賢くなりますね。
 この事を実感してからは学生時代に勉強しておけばロスは防げた、と反省しました。調査の時間と描く時間の具合の調整を工夫しました。

3 - 他の人と似た絵を描いてしまった

同じお題で多くの方が取り組むインクトーバーだからこその出来事です。
「同じお題で同じシチュエーション」のイラストを目撃しました。
画力・技術不足で諦めてしまったけれど描きたかったのはこんな感じのイラストでした。
幸いまだ投稿していなかったので描き直すことに……。

自分の技術不足がとても悔しかったです。
それ以上に誰かと表現が似てしまうような絵を考えていた自分が一番許せませんでした。
 なので、もっと自分の核に迫り思考を原点から見直して整理・凝縮・再構成していきました。自分の中にある「人に受け入れやすい概念」を極力排除して自分と向き合いました。
この作業は個性が濃くなる瞬間でもありました。

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◎ あとがき


実践を積もうと挑戦したインクトーバーの1日1絵。
貴重な経験や課題を発見する事ができました。
見えてきた次の課題は
「次の段階に行ったら学ぶこと」と後回しにしていたものばかりでした。
今回のことがなければさらに後回しにしていることでしょう。
ぞっとしますね。

技術 = 知識+経験
そのことを実感した一カ月でした。
掲げた目標は折れそうになりながらも最後まで貫くことができました。
メンタルを強くするには自分の殻を痛みを伴いながら自分で破った気がしています。

23年11月現在、私は浮き彫りになった課題を勉強しています。
ひとり孤独に山籠もり修行ではなく、今度はもう少し人が行き交う賑やかな場所で。
これからは、覚えたことはすぐ実践→公開を重ね経験を積んでいき、自分の技術として取り込んでいきたいと考えています。
私の進化はさらに爆走する予定ですのでお楽しみに。

私のインクトーバーを見守ってくださったみなさま、
本当にありがとうございました。


2023年10月 インクトーバーで描いた作品たち


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