三人称。まずは、概論。視点を押さえよう。(小説の作法)

 三人称、これ、複雑です。
 たとえば登場人物が3人いたとすると、視点はA視点、B視点、C視点、作者視点(神視点)の四通り考えられます。さらに組み合わせもOKです。
 ってことで、多彩に書けます。
 ――なんですが、わかってないと失敗します。

 A視点、B視点、C視点、それぞれ「オレ視点」だと思ってください。
 額にカメラくっつけてる。&それぞれの思考、状況の描写。
 あと残りは作者、あなたですね。あなたもカメラ担いで参加して良し。

 この、複数を切り替えるのが、三人称複視点です。
 Aさんカメラ、Bさんカメラ、Cさんカメラ、あとは作者カメラってことで。
 それぞれの映像を読者に見せるわけですね。
 あるいは、作者はチームで、作者カメラは5台あるかもしれません。
 うわー、これ、うまく切り替えるの大変ですねえ。

 面倒だから、カメラはどれか一台でいい、っていう手もあります。
 これが三人称単視点です。
 たいがい、主人公視点。つまり、一人称オレ視点を三人称オレ視点にしただけですね。
 といっても、単視点には、脇役視点、作者視点もありますよ。
 
 三人称神視点(作者視点)だけを、わけて考える人もいるんですが。
 これ、どうなんだろうなあ。
 作者の視点しか出てこないなら、三人称単視点に入れちゃえるし、作者の視点もAの視点も使ってるなら、三人称複視点でいいし。と、私は思います。

 このへんの分類は別に重要じゃないので。好きに区別すればいいと思います。
 ざっと全体像を説明しただけなので、ここできっちり理解できてなくてもいいです。
 ふうん、そんなもんかい、と思っておけばじゅうぶん。

 この次の記事では、まず、作者視点(神視点)について説明します。
 作者視点とはどういうことか。
 これをおさえておかないと、三人称は上手に書けません。

(724字:無料 ※空白と改行は除く)

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