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仕事の話と少しだけ恋の話

ふらふらとその辺を徘徊したり
家に引きこもって鬱々としていたり
庭にいつまでもしゃがんでいたり
猫とごろごろしていたり
恋に振り回されていたり

ああ、恋に関しては最近書いてませんね
先日ある方にも聞かれたのですが
変わらずです
私の好きな人は相変わらず頑張って?私の情緒担当をしてくれていると思います

かわいいのいた𓆈
ニホンカナヘビ
フタホシテントウ
うちのハチワレ
川を見に行ってきた



など
日々やたら送られてくる画像に対して
ちゃんと返事をくれ相手をしてくれます
もう感謝しかありません



こんな私でも真面目に仕事をしています
4月も半ばが過ぎ新入社員がそろそろ配属されてくる時期なのでしょうか
私の職場には残念ながら病棟配属の新人さんはゼロ
リハビリや事務、検査には来たんですけどね

4月最初には
本部の新人研修に各施設の教育担当が出向いて
本部から頼まれているテーマについて講義をします
教育委員会委員長の私は必然的に参加
一応委員の誰かにその年の研修講師担当をつけ、その子がメインで研修をするのですが
なにしろ講師側が緊張しまくるので、諸々のサポート係としてへなちょこ六花がついていきます

高齢者キット体験中
サイクロップスじゃないよ

案の定
講師役の子たちが時間を持て余してしまったため
途中、あれこれ話を挟み込んで時間を稼ぐ
それは仕方ないことで、たくさん準備しても時間配分が一番難しいのです

うちの病院の看護部長も見に来ていて
我が教育委員の研修が終わったあと一応総評を聞くわけですが
部長、泣いてる!!!
「良かった!あんた達があんなこと言えるように育ってくれてるなんて、私は嬉しい」と言いながらまた泣く
部長、可愛すぎるでしょ
だから好きなんだよね部長が
今年度足りなかったことも踏まえて、来年度に向けての目標もできました
講義がうまくいったのも若い研修担当の子の努力です


そんなこんなで
それ以降は病棟配属の新入職員もいないため
通常業務、とはいえ
中途採用者(未経験含む)はコンスタントに来るわけで
現在教育中の子たちはいます

立場上
六花さん、こいうい時はどうしますか?と現任スタッフから聞かれることが多い私
・何がなんでも患者さんの安全第一
・細かく決め過ぎない(ルールは大事)
・仕事に来ることが嫌で嫌でたまらない、という状況を作らない
私が教育する現任スタッフに伝えていてるのはこのくらい

最近続けてあったこと
これは色んな要素が絡み合ってなんとも言い難いのですが
食事介助の方法に関して

基本的に高齢者(認知症含む)病院ですので色々な制限があります
嗜好品を好きな時に好きなだけ食べる、ということはできませんし
もちろん外に出かけたりも自由にはできません
施設の様にレクレーションや季節のイベントもありません

そうすると患者さんの楽しみは3度の食事
となることが多いのです
その食事も、嚥下の関係で
誤嚥性肺炎を防ぐためにトロミ剤で液体にはトロミをつけます
もちろんお味噌汁などの汁物にも

そしてペースト食や嚥下訓練食というものを食べている患者さんがほとんどです
拾い画像ですが

うちの患者さんの場合
ほとんどがミキサーかゼリー食、形のあるものを食べてる方は少なくて
食事介助をしていても、これはなんのおかずなんだろう?ということが多いです
なので食事の前には献立を読み上げたりします

さらに嚥下訓練食というものを食べている方も多く
主にゼリーとスベラカーゼ粥

スベラカーゼ粥

このスベラカーゼ粥はミキサーにかけたお粥をプルプルにさせたもの
食べた人はまずご飯と思わない代物
このスベラカーゼ粥に海苔の佃煮や梅ペーストがついてくる
後はその上の画像の様なゼリーが1つずつ
のような感じが訓練食になります

もちろん自分で食べられないのでスタッフが介助して食べさせるわけですが
認知症状の進行により、発語ができなかったり理解力が低下していたりする方は
「食べる」という行為自体がうまくいかないことが多い
しかも通常の食事と比べて美味しいとは言い難い食事

それでも栄養を摂るために食べさせないといけない
それもスタッフの仕事というのか何というのか
必要カロリーを摂取させる
というミッションがあるわけです
そして食事介助にどれだけでも時間をかけていられるわけでもない
ある程度食事時間というのは決まっているし
時間内に食べてもらわないといけない

この辺りから
スベラカーゼ粥に甘い補食のゼリーを混ぜる
ということを始めるスタッフがいる

私の看護観的に
ご飯とデザート(甘いもの)をあなたは混ぜてたべますか?
というところがあって
主に1人の方に対してそれが行われる
なぜが
・甘いものしか口を開かない
・褥瘡があってカロリー摂取が必要
・食事摂取に時間がかかる
・認知症状が進行していて意思疎通が困難
な方だから

でもこのいくつかの点は
思い込みや把握不足の場合が多い
確かに甘いものの方が嚥下も開口もスムーズです
しかし
ちゃんと目を合わせて
〇〇さん、今から晩ごはんです
と伝えるとちゃんと頷いてくれる
調子が良ければ「ごはん」と復唱してくれる
更に
ペースト状のおかずとご飯でも本人の嚥下を確認し、タイミング良く介助すれば
嚥下と開口スピードは落ちるが、ちゃんと開口し食べてくれる

それをしないで
この人は甘いものしか食べないから
ご飯やおかずは嫌いだから
で、ゼリー類をご飯に混ぜる?!
そんなことあるか!!
と思うのです

それをするとどうなるか
好きだったゼリーの味がまずくなり、ゼリーを口元に運んでも開口しなくなる
それ、変な味のやつだよね?って顔をする

先日その介助方法をしていた中途採用で
私よりも年上の看護師がいたため
⬜︎⬜︎さん、どうしてゼリーとご飯を混ぜてるんですか?
と声をかけた
言い淀むので
⬜︎⬜︎さんは、甘いものとご飯を混ぜて食べますか?と聞き
彼女と代わって
ダメな理由を全て伝えながら目の前で食事介助をした

中には補食で付く甘いジュースを自らご飯にかける患者さんもいます
それはその方の嗜好なので良いですが
普通に食事をする時
フルーツゼリーとご飯を混ぜますか?
ということです
私たちが看護、援助しているのは人ですので

と伝えました

確かに難しいのです
業務、必要である栄養摂取
そのバランス
食事だけじゃなくて色々な所にこのような歪みは出てきてしまいます

それでも忘れて欲しくないのは
人である、という部分です
どれだけ認知が進んでも
どれだけ自分で体を動かすことができなくても
言葉が通じなくて何も伝えてくることが無くても

毎日顔を見て声をかけ
よくその人を見てください
看護師は「看て護る」プロです
介護師は「たすけて(介助)護る」プロです
それぞれの看護観、介護観があると思いますが
忘れてはいけないことがあるはずです

これから看護、介護職を頑張っていく皆さん
あなた達の力が更に必要となる時代が来ます
「心」を失くさないように
自分を潰してしまわないように
自分を大切にできない人は他人を大切にできません

苦しくなったら逃げても良いんです
少し休んだら
また色んなことが目に耳に体に入ってきて
新しい世界に飛び込めます

これから社会を作っていく皆さんが
どうかたくさん笑っていられますように

長くなりました
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます

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