『おっさんずラブ』個人的名場面10選を全力で語りたい

(当記事は2018年6月に別ブログで書いた記事を移動してきたものになります)


上記記事をまとめただけでは飽き足らず、本記事では『おっさんずラブ』全7話の中で特に「やべえええええ」となった場面を淡々と書き連ねていきます。ちなみに上記記事とはすべて異なる場面を選んでいます。好きな場面が多すぎる……。

1話

牧と春田(おっさんずラブ1話)

牧「もう俺どうしようかと思ったんすよ」
春田「ごめんごめん、心配かけました」
牧「……っ」
春田「牧もそんな顔すんだ」
牧「……」

このシーンはおそらく牧くんが初めて春田の無自覚行動によって動揺させられる場面であり、牧くんが意外とちょっとしたことで泣いちゃうのが視聴者にバレてしまう場面。そう、牧くんは普段強気な割に春田関連のイベントでつらいことがあると案外すぐ泣いちゃうんですよね。そこが俗にいうギャップ萌え要素で非常に良い。ていうか牧くん、短期間の間に春田に惚れすぎだからね!?まあ、牧くんみたいに色々気を遣ったり我慢したりしながら生きていると、春田みたいにぽわぽわ~っとした人が心地いいのだろう……元彼の武川主任は少々几帳面が過ぎたのかもしれない……。

春田と牧(おっさんずラブ1話)

牧「好きだ」
春田「へ?」
牧「春田さんが巨乳好きなのは知ってます、でも、巨根じゃダメですか……?」

「好きです」じゃなくて「好きだ」って……普段は敬語なのに感情的になるとタメ語になってしまう牧くん!!!黒澤部長の春田への好意を認識した途端、一気にモーションかけちゃう、理性的なようで全然そうじゃない感情的な牧くん!!!いくら感情的になったって風呂場にスーツで乗り込んでびしょびしょになりながらキスするってなかなかのもんだからね。この時の牧くんは感情に身を任せすぎて、好きになった春田をとにかく誰にも渡したくなくて、自分でも半分くらい何言ってるか分からない状態だったと考察。風呂場から去った後に自室で一人で膝抱えてため息ついて反省してたら最高。

2話

ちず、牧、春田(おっさんずラブ2話)

牧「冗談なわけないじゃないですか、ほんっとに物分かり悪いな……」
春田「え?」
牧「好きなんですよ!え、わかんないんですか、俺は春田さんが本気で好きなんですよ!相手が部長だろうと何だろうとそんなの関係ないじゃないですか!」
春田「えっなになにわっけわかんねえっ、何それマジで言ってんの?」
牧「マジですよ!」
春田「オレ別にそういうつもりで一緒に住んでるわけじゃねえからな!」
牧「最初からわかってますよそれくらい!」
春田「えっ待って待って、オレ達さ、会社の同僚なんじゃねえの?じゃあ何、一緒に住み始めたらもうさ、メシとか、掃除とかも、全部そういうつもりだったのかよ!……は?すっげえ裏切られた気分だわ」
牧「そうですね、すみません……お会計お願いします」
春田「待てよまだ話終わってねえよ!」

この前のシーンの、春田と黒澤部長の約束を嗅ぎ付けて本社屋上に喧嘩する気満々で乗り込んだ牧くんから既に最高だったんですけど、キレながら告白してる牧くん好きすぎるし、それに対して春田がにぶちんすぎて「座敷に座ってないで今すぐ追いかけて牧くんに謝れえええええ」となったところでちずちゃんが頬を引っぱたいてくれたので気が済んだ。恐ろしいほどに人が良くて察しの悪いキャラって最高にムカつくけど憎み切れないからくっそおおおおおとなる。まじはるたんなんなん。

5話

春田と牧(おっさんずラブ5話)

春田「牧にとって俺はさ、か、彼氏なの?それとも、彼女なの?」
牧「何言ってるんすか」

ここの「春田さん付き合うのOKしたくせに何にも分かってないの意味わかんないけどすっげーアホでかわいいな」って思っていそうな、笑顔で去っていく牧くんが最高にかわいい。もう牧くんに対して事あるごとにかわいいしか言えなくて困る。

春田と武川(おっさんずラブ5話)

武川「サラダは?」
春田「えっ、あ、ないですけど」
武川「はっ、俺の時はあったけどなあ!そっか」
春田「俺と牧がただのルームメイトだからじゃないですか」
武川「……じゃあ手を引いてくれ。お前がそばにいるから!あいつはいつまでも諦めきれない!お前にその気がないなら、離れてやってくれ」

4話くらいまでは、恋愛に関することではピリついた怖い印象で、牧くんのことになるとエゴイスティックになるのかな、という印象が強かった武川主任。しかしこの辺りから、「牧くんを諦めきれない、よりを戻したい」という気持ちだけではなく、「今でも好きな牧くんに幸せになってほしい」という気持ちもあっての行動なのでは?という印象を受ける場面がちょこちょこ出てくる。この時お昼に誘うときの、長いおみ足での足ドン(という呼び方で通じる?)も、春田はめっちゃ怖かっただろうけど。牧くんのためなら土下座する武川主任、早く別の良い人を見つけて(もしくは見初められて)幸せになって下さい……。

6話

武川と牧(おっさんずラブ6話)

牧「やめろよ政宗!」
武川「あるじゃないか、熱」
牧「何しに来たんですか」
武川「何で否定したんだ」
牧「え……?」
武川「お前ら、付き合ってるんだろ?」
牧「ああ……このまま本当に付き合って春田さんは本当に幸せなのかなって思って」
武川「ふっ、何だそれ。自分の幸せより、相手の幸せか。……じゃあな、お大事に」

主任、最高の当て馬になるのはやめて下さい!!!!!!!!牧くんの幸せ願いすぎだから!!!!!!!!早く自分のことを幸せにしてあげて!!!!!!!!!見舞いに来て牧くんの好物のみかんゼリー大量に買ってきて牧くんの春田に対する気持ち確認して帰っていくって何!?!?超しんどいじゃん……せめてあの後牧くんがみかんゼリーを食べていたという事実くらいは主任に報告したい。

牧と春田(おっさんずラブ6話)

牧「春田さん……色物と一緒に入れたら色がついちゃうんで」
春田「あ、またやったごめん」
牧「風呂も、上がったら換気扇回さないとカビるって、いい加減覚えてください。あと!生ゴミは火曜日なんで。……まあいいや、もう」
春田「へ……?なんで怒ってんの、わんだほう行ったから?」
牧「違います」
春田「じゃあ何だよ!言ってくんなきゃわかんねえよ!」
牧「……結局、幸せじゃないんですよ俺」
春田「え?」
牧「春田さんと一緒にいても、苦しいことばっかりです、ずっと、苦しいです」
春田「え?どした?え?どした牧、えっ?」
牧「別れましょう」
春田「え?いやいや別れるってなんだよ」
牧「もう、俺、春田さんのこと好きじゃないです」
春田「何だよ急にわけわかんねえよ!」
牧「……」
春田「じゃあさ、俺さ、これから家事も手伝うしさ、いつか牧のお父さんにも認めてもらうように努力するから!ねえ」
牧「もう、忘れてください、俺のことなんか。俺のことは忘れてください」
春田「いや訳わかんねえよ!なあ!」
牧「俺は!……春田さんのことなんか好きじゃない!」
春田「……」
牧「今まで、ありがとうございました」

全話通してみた中で、このシーンがいちばん好き。
別れ話切り出してる途中に泣いてる時点で、「好きじゃない」が嘘なのはバレバレなんだけど、嘘だろうが何だろうがとりあえず理由付けて一刻もこの人の前から立ち去らなきゃという思いが先行している切迫感がよりしんどい。相手の世間体とか考えて自分が嫌いになった体で別れを切り出すって、BLではしばしば見受けられるけど、好きな人に「好きじゃない」って身を切るような思いで告げることがどんなに辛いか想像しただけで胸がぎゅうっと縮まる。
あと、肩をつかんだ春田を牧くんが全力で突き飛ばすシーン。あれは男同士じゃないと全力で出来ないので(性別が違うと力の差がどうしても出てしまう)、ある種「これぞ男性同士の恋愛ならではの醍醐味」とも言える場面なので、それも含めて好き。BLはちょっと殴り合いのケンカするくらいが丁度いいと個人的に思っているので。

7話

マロと蝶子(おっさんずラブ7話)

マロ「好きすぎてヤバいから結婚するんすよね?」
蝶子「まだまだ子供だねー(ほっぺぺちぺち)」

心の中では「好きだけじゃ結婚できないよ……」って思うんだけど、そんな小賢しい思考を一瞬で凌駕するかわいさ。この場面に限らず、マロくんと蝶子さんのやり取りはいちいちかわいらしくてきゅんきゅんする。というか、ここのマロくんシンプルにビジュアルが超かっこいい。あと一年経って、わんだほうからお洒落なバーで二人で飲む仲になってるのも、進展あったんだね!と微笑ましい気持ちになった。

牧と武川(おっさんずラブ7話)

武川「本当にいいのか」
牧「何がですか」
武川「このまま春田を行かせてしまっていいのかってことだよ」
牧「……いいに決まってるじゃないっすか仕事ですし」
武川「よくねえだろ」
牧「俺には関係ないことなんで」
武川「お前がそうやっていつまでも春田と向き合わないから!俺はお前を諦めきれない!相手の幸せのためなら自分は引いてもいいとか、どっかのラブソングかよ……そんな綺麗事じゃねえだろ、恋愛って」

こんなに切ない壁ドン初めて見たよ!!!!!!そして主任の口から出る「ラブソング」という単語の破壊力たるや。恋愛に関する思想が妙に乙女らしいところがぽろっと漏れ出る主任。最終回に向かうにつれてどんどん最高の当て馬ぶりを発揮するの、本当にやめて下さい。次は主任が幸せになる番です。

牧とちず(おっさんずラブ7話)

牧「……はは、つれえ」
ちず「じゃあ、なんで別れた?」
牧「好きだから。本当に好きな人には、幸せになってもらいたいじゃないですか、家族のこととか、世間の目とか、色んなこと考えたら、巻き込むのが怖くなったんです」
ちず「すごいね……」
牧「いや、結局、自分が傷つく前に逃げただけですね。そんないい奴じゃないですから、俺」
ちず「そんなことないよ」

酒の力を借りて、ようやく「つらい」って言えた牧くんに駆け寄って抱きしめてあげたくなった場面。そして何よりもちずちゃんの懐の深さに頭が上がらない。自分が好きだった男の恋人(しかも男)だった人に対して親身になって話聞いてあげて、再アタックの背中押してあげるって、いい子すぎて泣ける。「足長すぎ」「謎の良いカラダ」って二人して春田の体型を褒め合ってるのかわいすぎた。


​以上、何かにつけて「牧くんかわいい」「武川主任幸せになって」と言っている自分に気が付いたところで締めたいと思います。牧くんの涙目と武川主任の困ったような笑顔は、いつだって反則技でした。

ありがとうございます。