2018年3月 「特別編:マーフィーのいろは」

去年の夏頃から自分の身に起きた『マーフィーの法則』について誰にも依頼されていないのに、そして誠に勝手ながら書いてきましたが、「いやそもそも『マーフィーの法則』ってなんなんだよ。ちゃんと説明してくれよ」という森友問題の決済文書に対する世間の声と同じ声が聞こえないでもないので、今月は特別編と題して、『マーフィーの法則』として世界に出回っているモノをいくつか紹介し、より理解を深めていただこうと思います。

■ 「落としたジャムトーストが、ジャムが付いている面を下にしてカーペットに落ちる確率は、そのカーペットの値段の高さと比例する」

これはマーフィー界の王様とも言われる法則。キングオブマーフィー。例えば、代官山のお洒落な家具店で買ったハイクオリティで柄の可愛いカーペット。朝、ジャムトーストを食べていたら、そのカーペットに落としてしまった。しかもジャムが付いてる面が。さらに言えばそのカーペットの柄が一番映えてるところ…。ジャムトーストを落としたことがない人も高価なカーペットを買ったことがない人も、これと似たような事ってあるよな…と思いませんか?ジャムトーストとカーペットを色んなモノに置き換えてみると、自分の身に起きた経験と重なるものがあると思います。『エロ漫画を読みながらそのまま寝てしまい、朝親に見つかる確率はそのエロ漫画の内容の濃さと比例する』『ゲームでラスボスと戦っている最中にゲーム機の充電が切れる確率は、そのボスの攻略の難しさと比例する』『恋人とデートする約束をしているが、受けている授業の時間が長引く確率は、恋人と早く会いたいと思う想いの強さと比例する』…などなど、色んなパターンがこのフォーマットから派生していっている気がします。

■ 「自分が並んでいない列は早く進む」

これは僕がマーフィーの法則を知らない人に説明するときに話すやつです。たとえばスーパーのレジ。例えば定期券を購入する切符売り場。私たちは人生において幾度となく列に並ばされます。そして列というものは、スムーズに進みません。レタス一個買うだけなのに…。急いでいるときに限って…。そんなこんなをモヤモヤと考えながら横の列を見ると、自分の並んでいる列よりどんどんと早く進んでいます。格別、その列に並んでいる人たちに早く進む要因があるわけではない。並んでいる人たちが全員で力を合わせ、早く進むように一致団結しているわけでもない。なのになぜか、早く進んでいるのです。しかし、隣の列が早く進んでいるからといって、その列に並び直すということはしてはいけません。あなたがその列に加わった瞬間、その列の進むスピードは遅くなり、結局前に並んでいた列と状況は変わらなくなるからです。それどころか自分が並んでいた列は早く進みだします。ここに『マーフィーの法則』が働いています。これは法則として考え、開き直るしかありません。隣の芝生は青く見えるのです。周りに惑わされず、焦らずにじっと辛抱する。結局それが一番の近道。『マーフィーの法則』はこんなことも教えてくれます。

■ 「どんな事も、その発生確率は起こってほしいと願う大きさに反比例する」

好きなあの子からバレンタインのチョコが欲しい。課題をやってくるの忘れたから、どうか先生自身が課題を出したことを忘れててほしい。録画したかどうか定かではないけど、今週の情熱大陸はマジで観たいからどうかハードディスクに録画されててほしい…。
人間は自分勝手なこととわかっていながら、願わずにはいられない生き物。おそらく1日に1回は何かを願っているに違いありません。しかし、『マーフィーの法則』から言うと、その願った物事の発生確率は、強く願えば願うほど低くなります。専門学生の頃、元旦に初日の出を見に行こうと江ノ島まで行ったことがありましたが、「初日の出を生で見るなんて初めてだ〜。綺麗な日の出が見たい」と強く願ったからか、実際の日の出は厚い雲に覆われ、微かに明るさを感じるくらいでした。なんなら日が昇る瞬間だけ雲に覆われていて、完全に日が昇ると雲は綺麗に晴れました。日の出が見られなかった腹いせに、豪華な海鮮朝御飯を食べて、必死で想い出を作ろうとしたのが忘れられません。何か起こってほしいことがあるのなら、強く願ってはいけません。その事にはまるで興味がない、別に起こらなくても全然気にしないという感じを醸し出しながら、ちょっと願うくらいがいいと思います。でも、これ結構難しいです。

■ 「物事が順調なら何かが間違っている」

進めている物事がスムーズに運びすぎているときは、一旦手を止めて冷静になりましょう。何か重要なことを見落としています。見落としているからスムーズに進んでいるのです。
高校の頃、当たり前ですが歴史のテストがありました。1週間前から真面目にテスト勉強に励んでいたところ、テストで出る範囲はあっけなく終わり、余裕ぶっこいてPSPをやっていました。しかし2日前になり、テスト範囲を勘違いしていたことが判明したのです。1時代分だと思っていたのが2.5時代分だったのです。
またある数年前、ネズミの遊園地へ行ったとき、あまりの楽しさで幸福感に満ち満ちていました。こんな完璧な1日があるか。アトラクションもほぼ乗れたし、パレードも垣間見れた。あとはたらふく食事すればいいやーと思って上着のポケットに手を入れて歩いていたところ、何か違和感を感じました。いつもここに入っているものがない。そう、財布をどこかに落としていたのです。結局親切な方が落し物センターへ届けてくださっていて、事なきを得ましたが、もし見つからなかったら、お年玉で頂いた1万数千円が落とし玉となるところでした…。スムーズに進んでいるときというのは怖いものです。もしかしたらスムーズに進んでいる度合いと比例して、見落としている事や何かを失うものの大きさも大きくなるかもしれません。

今回はこの4つの『マーフィーの法則』を実体験を交えながら紹介させていただきました。そもそも『マーフィーの法則』の「マーフィー」とは、以前アメリカ空軍いたエドワード・アロイシャス・マーフィー・ジュニアという人物であるとされています。彼は空軍にて「急減速」に関する研究を進めており、ある日、加速度計が異常を起こしたそうです。その際彼は「治すにはいくつかの方法があるが、1つが悲惨な結果に終わる方法であるとき、人はそれを選んでしまう」という言葉を吐いたと言います。それが軍内で広がり、あらゆるメディアで紹介され、国に広がったそうです。日々生きていると、何か理不尽なこと、なんでだ…と思うことが起こります。けどもそこで卑屈にならず、『マーフィーの法則』として考えて、ポジティブに前を向くことをお勧めします。なんなら、「法則」を見つけてしまったとすれば、失敗も怖くないですね。


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