あるエレベーター保守員の点検日誌

保守点検員の人手不足は業界全体的に蔓延しています。
どの業界も同じですが、若手が続かない、応募がない、ベテランが高齢化、後継者問題、疲弊憔悴の一途・・・なのに、熾烈な価格競争が労働環境の悪化から不安全環境下での事故多発と負のスパイラルが止まらない状態です。
定期的に決まった現場を保守管理するのでエリア区分で物件担当制を大体どこの保守会社も敷いています。
一人頭の物件数って何件・何台だと思いますか?
大体、一人で1台のエレベーターに1時間くらい点検時間を割いているのが標準的かと思います。移動時間も換算して朝9:00くらいに事務所をでて、夕方16:30くらいに帰社して事務処理、17:30~18:30には退社、夜間待機当番ならそのまま明くる朝まで緊急センターで故障出動に備える・・・(今の若者はこの夜間故障対応が受け入れ難いのです)
最近は遠隔点検、遠隔監視等併用して2,3か月に1回の点検周期が多くなってきているので一人頭の台数は増加傾向です。
こないだある保守会社の保守部管理職の話では1日9件の点検数をこなさなければ1か月消化できない、突発的な故障があると予定をすっ飛ばして急行しなければならないので必然的に行けてない(いわゆる点検飛ばし)現場が殆どだという話を聞きました。
いくら安くてもこれで不履行責任を問われますよね・・・・。
もちろん、大多数の保守会社はそんな事はないと思いますが、一部の会社では現実的に存在してます。
このコンプライアンス第一主義の時代に逆行した業界の流れをどうしたらいいのでしょうか・・・?
消費者の皆さんが真面目で誠実な会社を正しい目で判断する事だと思いますのでその手伝いをさせてください。

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