安価時計の時代なのか (1540文字)
「着ている服はヨレヨレで髪も切っていなくて風呂にも入っていなさそうだけど、時計だけは超高級品。」と、誰かがテレビ局のスタジオにいるスタッフのことを言っていた動画を見た覚えがあります。
時計は、機能重視か装飾重視かといえば、私は機能重視ですが、上記の動画の頃以前のテレビ局スタッフは装飾性を重視していたのでしょう。
価値観は人それぞれだと思わせられます。
最近、カシオ製の安価な腕時計(「チープカシオ」と呼ばれているそうです。)を紹介する動画を何本か観ました。
実は私も数年前にカシオ製の安価な腕時計を買い、今も使いつづけています。この腕時計、運動用にと買ったのですが意外に丈夫です。
表示形態について言えば、私は圧倒的にデジタル表示派です。
しかも、年・月・日・曜日が画面に表示されているタイプを好みます。
それは仕事上、日付の確認が必要になるからです。
「日付くらい覚えられるでしょ。」というご意見もあろうかと思いますが、過去の出来事をいくつも扱う場合、日付も年も、いとも簡単に混乱してしまいます。
アナログ時計のように「日」だけ表示されていて、しかも針の位置によっては一瞥で読み取れないようなものは、絶対に使いたくありません。
私は、腕時計と携帯電話(未だにガラ携ですが)は必ず身につけているので、日付と時刻は腕時計で確認し、それ以外のタイマーなどは携帯電話の機能を使います。なお、ストップウォッチ機能は使いません。タイムの計測をするときは(そんなときはまずありませんが。)、ストップウォッチを持参して使います。
また、私は「一点豪華主義」でもありません。どちらかというと「象牙の箸が国を滅ぼす」という考えなので、虚栄や欲望には常に歯止めがかかるように「高価なものは持たない。高価なものを持ている人を羨まない。」ように気をつけています。
ところで、チープカシオですが、時計に機能だけを求めるのはいい傾向だと思います。
水深を気にしなければいけない潜水や、天候の変化を予想するため気圧等に注意を払わなければならない登山などには、それらの機能のある高価な腕時計が必要だと思いますが、一気圧の二次元平面で生活している私にはチープカシオが必要にして十分な機能を持つ時計だと考えます。
それに、チープカシオは電池が長持ちするものが多いようです。私の腕時計ももう5年くらい動いています。電池は工場出荷時のままですから、この長寿命はとてもありがたいです。
安価な腕時計ばかりだとメーカーの収益が下がり、結果として安価な腕時計が減り収益性の高い高価な腕時計ばかりになるのではないかという心配がありますが、チープカシオは安価なだけに何個も買ってしまいます。私もチープカシオの他に安価なGショックを二つ持っています。
かつてLEDが豆電球に取って代わったとき、懐中電灯などの市場が縮小するのではないかと思いましたが、今家電量販店などで見ると多種多様な電灯が販売されています。LEDになって逆に市場が拡大したのではないかと思えるくらいです。私も、LEDの電灯を8個くらい持っていて、一つは常に鞄に入れています。東日本大震災の混乱と惨状を見て、「危機のときの明かりの大切さ」を強く感じました。
ピンチのときは、時刻と位置情報が大きな頼りになります。通信も大切ですがピンチだと思うときはたいがい通信は途絶しています。くらい中では「あと3時間で夜が明けて来る。」とか、ライトで周囲を照らしてどうなっているのかを知ることは心の準備やさらなる危険への備えのために重要な情報になります。
チープカシオは 「安価で高性能なmade in Japan」を体現しているように思います。
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