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アンケートに答えて貰ったボールペン (1059文字)

 かなり以前のこと、羽田空港内でアンケートに答えたらボールペンを貰いました。
 濃い青色で細身の筐体、そこに「ANA」と「American Express」の文字が書かれていて、ちょっとオシャレな感じでした。
 私は文房具を買い集めており、そこに掛けている費用は「浪費」と言っていいくらいです。得にボールペンは「文房具界の生鮮食料品」と言われるくらい買い置きに適しない物品なのに、たくさん買ってしまいます。
 そんな私ですから、無料で貰ったものとは言えオシャレなボールペンを使わないで放置することができませんでした。
 で、使ってみると、凄く手になじみ、インクの粘度もほどよくて結局インクがなくなるまで使いつづけました。
 ボールペンのインクがなくなるというのはなかなかなくて、大概そのボールペンをどこかに置き忘れたり、途中で別のボールペンを使い出したりします。
 とにかく、気に入っていたボールペンだったので替え芯を買いに行きました。すると、それは名刺代わりの贈物商品専用インクだそうで店に在庫もないし、メーカーも文具メーカーでないので取り寄せもできないと言われました。
 そもそもアンケートに答えたお礼として貰ったものですから、「仕方ないか。」と思いつつそのボールペンを持ち帰り机上のペン立てに立てていました。
 そして、数年が過ぎた頃、「そういえばあのボールペン、替え芯のサイズさえ合えばまた使えるんじゃなかろうか。」と思い、手持ちの替え芯で試してみました。するとペンテルの裏話ボールペンの替え芯でピッタリのがありました。
 そのときには、もう三菱のジェットストリームが大人気で私も愛用しており、「今更粘度のあるボールペンインクに戻れるかな?」と思いましたが、使ってみると程よい粘度で「これはこれでいいか。」と思いました。
 ジェットストリームは滑らかに書けていいのですが、おいしい料理も食べつづけると別のものを食べたくなります。つまり、指先に変わった刺激が欲しくなるのです。そこで、ペンテルの出番になります。これは、ペンテルでなくても、なんならボールペンでなくてもいいのですが、このときはとにかくもらったボールペンの再使用感が気持ち良かったのです。

 ただ、粘度のあるインクは、気温が下がって来ると書くときにちょっとした抵抗が出てくるので、できるだけ胸ポケットに入れておいて体温でインクを温めておくようにします。

 それにしても、このボールペン、ずいぶん指に馴染みます。
 できれば赤インク用にもう一本欲しいなぁ。

#文房具 #ボールペン

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