『電子立国日本の自叙伝』は、NHK総合テレビでNHKスペシャルとして1991年に第1回から第6回の計6話が放送されました。
　この番組はDVD化されており、私も１セット持っています。

　この番組は、役に立ちました。
　特に第２回「トランジスタの誕生」には影響されました。
　まず、ゲルマニウムを使った増幅作用の実用化、次高純度にシリコンでトランジスタ（電界効果型トランジスタ）の発明、そして日本はそれらを戦後の混乱の中アメリカの科学雑誌やアメリカの学会誌それに公開されている論文などから読み解き、実用化していきます。
　アメリカの科学技術者らが前人未踏の半導体開発の分野で悪戦苦闘する姿や、日本の科学技術者らがもの凄く少ない情報からゲルマニウムを高純度に精製しトランジスタを作ろうとする姿は、幼い私の脳裏に強く残っており、就職してからのコンピュータの勉強などに役立っています。「あの科学技術者が葛藤していたことからすると、Ｃ言語を（特にポインアを）理解する困難さなどなんでもないさ。」などと思いました。

　こんなことがいくつかあるので、私はNHKの聴取料を支払わないということができません。今もちゃんと毎月支払っています。
　ただし、スマホによるテレビ放送をもって、放送法に規定する受信料契約締結義務に該当させるという放送法改正案はやり過ぎだと思います。