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169 社会貢献のポイントは「正しい相互依存」

 我々大人が、子供たちに教えてあげるべきことは、「あなたは自分の幸福のために、何を他人に与えているのか」ということです。

 この「自分の幸福のために」という言い方が必要です。これが、相互依存ということです。

 ただ単に「あなたは他人様に何をしてあげているのですか? 」と聞いても、あまり言葉に力がありません。「なぜ、何かをしてあげなくてはいけないの? 」ということになるからです。

 我々は子供たちや若者に対して、社会に貢献をするいろいろな方法、貢献する技術を教えるべきです。幼いときから社会の役に立つ人間になるようにと、そればかりを呪文のごとく言いながら、しつけをしなくてはいけません。

 たとえば、「君が勉強をするのは、いい仕事を見つけて金儲けをするためだけではない。勉強をすれば君もいい仕事に就き、金を儲けて幸せにもなる。そして、同時に君も社会に何か貢献をしていることになります」と、このように言えば、子供は「勉強は嫌だ」とは言えなくなります。勉強をサボることは罪だからです。

 このことを理解した子供は、一方的に母体に寄生することはできなくなります。

『一分で読むブッダの教え』第3章 人生の悩みは、仏教で解決する《子育てと親孝行》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【自立への道 ブッダはひとりだちを応援します (お釈迦さまが教えたこ 6,2008年) p53】

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