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111 強い心で生きる

 生きていれば当然、歳もとるし病気にもなります。いつかは死ななければなりません。それまでのあいだに幸せになるためにはどう生きればいいかというと、心を管理して悪循環を断ち切ることです。不幸な出来事に出合っても落ち込まないこと、幸福な出来事に出合っても舞い上がらないことです。そうはいいますが、我々人間にはそう簡単に、心の自己管理はできません。叱られたりすると、すぐに嫌な気分になって、暗くなります。逆にほめられたりすると、明るく楽しくなって、舞い上がってしまいます。そうなると、他人に支配されたりだまされたりします。心は、情報が入り次第変化します。外の世界から入る情報にあっという間に左右され、自己管理することができません。このようなことをまとめて「心が弱い」といいます。「心を育てる」とは、心がいろいろな情報に左右されないように鍛えることです。強い心を持てば、「不幸な出来事」に出合っても心乱されることなく、安らかな、幸せな気持ちを保つことができます。
『一分で読むブッダの教え』第2章 心の正体を知れば、人は成長することができる 《心を育てる》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【自分を変える気づきの瞑想法 (2004年) [増補改訂版] 2011年) p40】

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