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075 無智の強弱の差

 無智には波のように強弱があります。怒ったけれど無智が弱い場合は、「もう、怒ったぞ!」と言うだけで終わります。それより少し無智が強い場合は、相手を怒鳴りつけます。さらにもう少し無智が強い場合は、相手を殴ったりもするのです。それよりも無智が強くなってしまうと相手を殺すのです。そして、無智が弱いときに怒る人は、無智が強くなったら相手を殺すのです。実行犯の代表格はなにかといえば「怒り」です。「無智」親分が子分の「怒り」に仕事をさせています。「怒り」さんはかわいそうです。ぜんぶ裏では「無智」親分が糸を引いてやらされているのです。しょせん使いっ走りにすぎない「怒り」ですが、怒りのために人生は台無しになってしまいます。真犯人は、いつでも捕まらない親分の無智なのです。 別にどうということもなく過ぎてしまう怒りもあれば、人生を台無しにしてしまうほどの、とんでもない怒りになることもあります。『一分で読むブッダの教え』第2章 心の正体を知れば、人は成長することができる 《心の癖》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【バカの理由 役立つ初期仏教法話12 (サンガ新書045) p62】

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