見出し画像

流星の降る恋夜空の下での青い約束

割引あり


桜宇 葵(さくらう あおい)                
蒼星悠真(あおほし ゆうま)
前本神楽(まえもと かぐら)



第一話
あの星のような人との出会い

僕の名前は蒼星悠真《あおほしゆうま》 ただの高校二年生だ。僕には、1つの趣味がある。それは天体観測だ。天体観測って面白いんだよ。なんたって、人間みたいに星にも1つ1つ見た目が違うんだよね。そこが天体観測の面白いところだと思うんだ。僕はいつも夜中になると自分の学校である星明学園の屋上で天体観測をするのが日課になってきている。そこで僕は彼女に出会った。彼女の名前は桜宇葵《さくらうあおい》僕のいとおしく憧れの人だ。彼女と出会いは...。
 いつものように屋上に向かう。僕の学校は基本的に出入りは自由。屋上に上がるといつもはない人影が星の明るさで照らされ、ぼわっと夜の闇にうつされる。
 僕は(珍しい、いつもこんなところに人なんて来ないのに)と思ってしまう。
思い切って話しかけてみる。
「ここの星本当に綺麗だよね。君も星を見に来たの?」
「そうですね。ここの星綺麗なんだよね。特にあの星。北にある北斗七星。あの星、本当に綺麗だよね。」
北斗七星、naruhodo 。「北斗七星か。確かに、ここの星は綺麗だ。君の一番好きな星座は何なの?」つい天体観測をしている人に聞いてしまうんですよね。この質問。「好きな星座か。うーん」彼女は少し悩む「セレスティア座かな。あの三角形が好きなんだよね」そこで俺はビビびとくる。「え!セレスティア座が好きなの?へぇ、そうなんだ」驚いた。セレスティア座。ラテン語で「天上の」という意味がある。いやー、これを答えた人は初めてだ。なんたってこの星座はあまり知られていないから。星座についてコアなファンしか知らない。
「じゃあさ、1つ質問!月って地球の衛星でしょ。月ってどうできたと思う?」「月はどうできたか、ですか。うーん、私は個人的にはジャイアント・インパクト説を推していますね。簡単に説明すると月は原始地球に火星ほどの大きさの天体が激突した結果形成されたものっていう説ですね」
「あー、ジャイアント・インパクト説を推しているのか!僕はね、親子説を推しているね。」
「親子説ですか。いいですね」彼女は少しだけ笑った。そこから、二人で星の話をする。そういや名前を聞いていなかった。「君の名前はなんていうの?」「私は桜宇葵さくらうあおいといいます。あなたは?」「僕の名前は蒼星悠真っていうよ。よろしく」「よろしくお願いします!星について話せる友達がいなかったの。だからよかったら友達になりたいです!」「そんなのもちろんだよ僕も天体について話せる友達がいなかったからうれしいよ。」そこから僕はあの星のような人と出会い話すようになった。
第二話
青い太陽
そして、あおいとあってから数日が経過した。実はあおいと僕は同じクラスのクラスメイトだったのだ。しかし、あの日からあまり話せていない。挨拶程度だ。だから、今日頑張って話しかけようと思う!「おはよう。桜宇さくらうさん。今日も天気がいいね。」と普通に挨拶をする。すると向こうも「おはようございます。そうですね。今日天気がいいですね。」と返事をしてくれる。そして、最近の勉強などの話になる。「最近天体の勉強をしてるじゃん。やっぱり星って面白いよね。」と話す。正直どんな話をすれば良いかあまりわかっていないのでありきたりな話をする。すると彼女はクスッと笑う「星明さん、星の話になると本当に目がキラキラしますよね。」僕は少しだけ照れる。「えへ( ´ ▽ ` )そうだよー!やっぱり星の話が1番面白い。」やっぱりこの人と星の話をするのは楽しい。「そういえば桜宇さくらうさん。休日は何をしているの?」そういえば聞いたことがなかった。桜宇さくらうが休日何をしているのか。と少し気になったので聞いてみた。「休日ですか?うーん。日中は勉強したり、本読んだり、ゲームしたりですね。夜になると天体観測をしに行ったり。まあ、たまに自分の部屋から見ることもあるんですけどね。」へぇ、ゲームするのか。僕も結構ゲームするんだよな。どんなゲームしてるか気になるな。「ゲームしてるんだ。どんなゲームしてるの?」と聞いてみる。やっぱり天体系のゲームかな。天体系といえばやっぱり『天体探検隊』かな。
    さぁ、答えはいかに⁉︎「ゲームですか。うーん、やっぱり天体系の『天体探検隊』ですかね。あの、きめ細かな惑星の状態!細かなデータ。自由に惑星を歩けるっていうのが魅力で何時間でもできてしまいます!」やっぱりそうだわ。僕、この人とめっちゃ気が合ってしまう。「まじで!あのゲーム本当に何時間でも時間を潰すことができるよね!いはや、このクラスにあの神ゲーをやってる人がいたとは感慨深い。」とオタク特有の早口になってしまった……流石にあおいちょっと引いてるかもな。
「ですよね!あれをプレイしたら地球の自転速度が12倍になったかと思いましたもん!」要するに1日がたった2時間ほどに感じてしまうほどに面白いのでハマっていると言うことだ。「よね!でも、ゲームの天体や惑星もいいけど。やっぱり自分の目で見るのも面白いよね!あの日、2人で屋上から星を見たみたいにさ!」と思ったこと全てを話すと。「そう、本当にゲームもいいんだけど直接自分の目で見るのもいいんですよね!」とあおいも思ったことをはなしてくれる。そういえば、下の名前で読んだことはなかったな。「あおいさ、今度よかったら僕だけが知っている天体観測できるところがあるからよかったら一緒に行かない?」と聞くて。「え、え、今なんて言いました?あおい……」あれ、下の名前で読んだらいけなかったかな?「あ、下の名前で読んでほしくなかったら全然言って!」とちょっとこっちまで気をつかって聞いてします。「いえ、全然嫌ではないですよ!初めて男の人にそんなこと言われてちょっとばかり恥ずかしいだけです……」なんだ、この可愛い生物は。ちょっと照れてるのがまたいい。「あ、あと……悠真くんだけが知ってる天体観測の穴場スポット?行きましょ是非!」あれ今悠真くん、って言わなかった?僕の下の名前……だよね?いや、可愛すぎやろ。「で、どこなんですか?その秘密の場所っていうのは?」と聞かれた。正直そこはこの高校からは15キロ程離れている。「結構遠いんだけど……いけるかな?」と聞く。すると、「全然いけますよ!夏休みにでも行きましょ!」と彼女は了承してくれた。なんて優しく器の大きな人だ。ますます、惚れそう。と、いうわけで僕はその日1日ずっとぽかんとして、色彩感覚もバグってしまった。太陽が青い太陽に見えてしまう。それと同時に僕は太陽の光に目をやられてしまった……なんで馬鹿なんだろう。まあ、それでもあおいと約束できて1日となった。

ここから先は

8,809字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?