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また入院だってさ

暑い日が続きますが、皆様お身体は如何ですか?
蔵前は膠原病の多発性筋炎を患ってます。
しかし今回の入院の理由はそれではありません。

個人的にはこの病気になってステロイドを飲んでのこの状況なので、絶対に影響していると思いたいですが、医師にはこれはこれ、それはそれ、と考えるように言われてます。
確かに考えても仕方がないので、とにかく今は新たに出現したこの病状を何とかするしかありません。

そこで、入院と手術です。
癌一歩手前なので心配はいらないけれど癌一歩手前なので癌になる前に、ということで八月中に切除しましょう、というお話です。
とりあえず婦人科と膠原病科の先生方が話合うので来週手術の決行日をお伝えしますね、です。

それはなぜか。

ステロイドを常用しているので、その弊害の対処です。
私にステロイドカバーが必要なのか、その場合の今後のステロイドはどのようにしていくのか、そんな相談です。

ステロイドカバーとは?

簡単に言うと、手術中に大量のステロイドを入れる、というものです。
ステロイドは人体で作られているホルモンの一つでもあります。
しかしステロイドを常用することで、体内でステロイドホルモンを作り出さなくなるのです。
ステロイドカバーを検討される患者は、プレドニゾロンを7.5ミリ以上、かつ3週間以上の投与がある人とされています。
つまり、ステロイドカバーは副腎でステロイドが作られなくなっている人が対象です。

なぜステロイドカバーが必要なのか?

今日からステロイドを一切飲まない、なんて選択を私がした場合による結果と同じ道を辿るからです。
現在ステロイドを自分の体で出せない私はステロイドの供給が止まった事で心臓が止まったり血圧が一気に下がったり、などのステロイドショックを起こして死ぬかもしれません。

これと同じことが手術中に起こりえる、ということなのです。

手術というものは、人体に想定外のストレスを与えます
通常であるならばそのストレスを解消するために体内からステロイドホルモンを放出しますが、ステロイド常用者は体内でステロイドを作れなくなっているので、それが不可能、という事なのです。

分かりやすく言えば、「おらに力を分けてくれ!!」と叫んだ時に地球から力が集まれば発奮できて驚異的なものと戦い切れますが、集まらないので体力切れでそこで終わってしまうだけ、そんな状況です。

面倒ですね。
そして以上のことはお医者さんが考えればいいので、私はまな板の鯉の気持で手術日まで過ごせばいいだけです。
よって、実は面倒はありません。
手術中は全身麻酔らしいし、全然大丈夫。

局所麻酔の帝王切開で息子を生んだ時は、私の腹を切りながら執刀医が釣りの話で助手と盛り上がってくれました。
お陰様で、新たな誕生への感動とか色々消えてしまったのは悔しい思い出です。
だからこそ、全身麻酔でOKです。

ご存じですか?
早産の子は毛むくじゃらなんですよ。

時満ちて生まれる子は母親の胎内で胎毛が殆ど抜けて生まれてくるので、ちょっと毛深いかな、ぐらいらしいですが、早産のそれも帝王切開で子宮からダイレクトに取り出された子は、全く抜けていないのです。

「お母さん、男の子でしたよ!!」

逆子は二つ折りなので、足は曲がっておらずぴょーんと伸びている。
変な方向に。
その上、ゴリラみたいな毛むくじゃら。

医者たちが馬鹿な話で盛り上がっていたのは、子供の不幸な状態を知って、それでも助けなきゃいけないというやるせなさからか?

私の心は息子にようやく出会えたという幸福よりも、旦那に何と報告するべきかな、そんな追い詰められた気持ちにしかなりませんでした。
そして私の意識は手術室でぷっつりと消えます。
次に目覚めた時、私はひとりぼっちの個室でした。
ようやく息子が私の手元に戻って来たのは、手術の翌日の朝でした。
私が腕に抱いた息子は、ベビー服を着て人間の赤ん坊の体裁となっていました。

どこにもおかしなところはない。
可愛い息子だ。
両足が妙にぴょーんと伸びていて、少し全身が毛深いけれど。

私はこの時思ったものです。

感動が消えた対面を経験するぐらいならば、全身麻酔にして意識を飛ばして置いて欲しかったぜ、と。

コンドルは飛んでいく
大好きな曲です。
一泊二日程度ならばパソコンを持ちこむのも面倒。
でも、暇つぶしが欲しい。
とうとうスマホに機種替えか?
やっぱり入院準備など、面倒は色々出てきますね。