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3年生の文化祭

1日目

集合時間に起きた。遅刻だ。

人混み苦手なのになんで金払ってうるせえバス乗って人混みに行かなきゃいけないんだよ。

バスが目的地に近づくにつれどんどんと心が翳っていくのでノイズミュージックを爆音で聴いたりなどして外界とシャットアウトした。

目的地につき重い足取りで409号室に向かう。その途中も屋台などで人がごった返してますます鬱になる。

案の定遅刻しているので最後のバンドだけ聴いた。
ヒトリエというバンドのコピーをやっていたが、各々の技術による裏付けによりプログレっぽい曲調ながらもまとまっていて最高だった。


その後フットサルサークルのポテトを買いに行った。
私はフットサルサークルに入っているものの全く足を運ばなくなってしまった。
その理由としては後輩が入ってきたことにより行きにくくなってしまったり、そもそもあのような俗に言うウェイ系な雰囲気に合わないなどがある。
少々気まずさを感じながらも買いに行くと彼らは笑顔で迎えてくれた。勝手に気まずさを感じているのは自分だけだった。

その後友達と合流し、文化祭の中で結局他愛もない話をした。この時間が1番楽しかった。

1日目には芸人さんが出演する催しがあった。私はお笑いや芸人が好きなので見に行こうかとも思ったが行かなかった。なぜだろう。疲れたのかな。

2日目

集合時間に起きた。遅刻だ。

1日目よりは鬱にならずに大学の最寄駅まできた。
「よし!今日は気分が良い!!」と思ったのも束の間大学最寄駅では大規模フリーマーケットを開催しており、2日間連続で気分悪くなった。最悪だ。

学校に着くと昨日よりも人がごった返しており、さらに心が翳っていく。

自分の出番まではあまり時間がなかったので、少し練習して本番に臨んだ。

本番では思いの外観客が多く驚いた。
自分は大衆に求められているであろうこと、やったら盛り上がるであろうことを自分のキャラにあまりに逸脱していない範疇であるならやってしまう。構成に必要なら自分を少し削ってでもやってしまう。認知度が高く盛り上がる曲をやったため頑張って自分なりに盛り上げた。そんなときの言動が後程自分を苦しめることになるのに。何も学ばない。
けれど同じ学科の友達と組んだバンドなのでとても楽しめた。

もう一つsnail mailというアメリカのバンド(?)のコピーバンドではギターを弾いた。前々から聴いていたおり、良い浮遊感を感じさせてくれる。その浮遊感を少しでも観客に感じさせられたらいいなと思う。

トリのバンドはSuchmosである。お客さんもたくさん来てくれた。後輩がボーカルをしていたが、1/2くらいYONCEが乗り移っていた。いいね。

2日目は3組プロのバンドが演奏してくれる催しがあった。しかし私が聴くような音楽とは少し違うバンドなので行かなかった。特に何もない。

打ち上げではOBの方も来てくれた。
OBのギター激うま先輩と現役ギター激うまレッチリ狂先輩とレディヘ大好き後輩と良きアルバムや曲を語らうLINEグループができたのが1番嬉しい。

3年になり初めて制限のない文化祭を経験した。その文化祭にジャズ部で出られなかったことが心残りである。

文化祭自体は特に可もなく不可もなしであった。文化祭という大多数にとって特別さを感じやすい日に普段と変わらない日常と熱量で挑んだ私にはほとんど何も残らなかった。経た年月がこの文化祭を特別にしてくれるのだろうか。そんな先を考えても意味がない。未来でしか彩られない今なら今は関係ない。そもそも未来を見据えて今を生きることができるならこんな人間になっていない。計画性の無さが売りである。全ての人にとって特別ではない。色々な方向がある。意味を求めて無意味なものがない。

先輩の中には最後の文化祭が終わってしまったと嘆いている人もいた。来年この熱量を持てるように過ごしていきたい。
あと来年は彼女と文化祭をまわりたい。

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