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WD#97 17歳、ヘリと献血

金曜日で17歳になった。いやあ、まだまだ若い。

3月生まれで得したと思うことは本当に1つもなくて、誕生日なんて早く来たほうがいいに決まっている。先日も有権者集会という「皆さんもう直ぐ18歳なので選挙権を手に入れます!だから選挙のことを知りましょう」というコンセプトの行事があったが、「自分まだ16なんだけど…」と思いながら聞いていた。

あと普通にその講演に来てくれた人の話が上手じゃなかった。

成人式を迎えてもそのときはまだ20歳じゃないから酒も飲めない。なにが「早」生まれだよ。皮肉だろこんなもん。

よく考えると4月の最初らへんの人たちとは同学年なのにほぼ1歳差があることになる。フェアじゃない。なんか難関高校入試(灘を始めとする)は早生まれじゃない人の方が有利とか聞いたことがある。ズルい。

ここからは周りがどんどん選挙権を手にし、「18歳」という新しい定義に則るなら成人になるのを見届けていくことになる。18歳ってすごいよな。なんか。もう自分が来年はそうなんだと思うと感慨深い。

そんな成人に囲まれながら、私が成人になるのは入試などが全て終わった後のことなのである。もうその頃には同じクラスだった人たちに会うこともない。私が成人になるとき、それについて話すことができる周りの友人はすでに存在していないということだ。

たかが誕生月だと思うかもしれないが、このように3月後半生まれはそこはかとない“孤独”と戦っていかねばならない。これはこの時期に生まれた人たちの使命だ。成人になっても周りに友人はおらず、成人式に行っても酒は飲めない。これが3月生まれである。なんか書いてて余計に悲しくなってきたな。書かなきゃよかったかも。まあ現実だし。目を逸らすわけにはいかない。


17歳って何か新しくできるようになるのかな。

調べてみるか。


ヘ、ヘリコプター⁉︎

マジか、自家用なら17歳から免許取れるんだ。自動車と同じだと思ってたけど、こっちの方が早いんだな。絶対こっちの方が年齢が高くあるべきだと思うんだけど。

待てよ、でも周りのみんなはもう17歳なんだよな…。

てことは……



もうヘリ運転してる人いるかもしれないってことー!?




街中ですれ違う人たち全員に尾田栄一郎の可能性が残されているのと同様に、同じクラスの人全員に、ヘリを運転している可能性があるということである。

実際に運転しているかというところが議題なのではない。「可能性がある」というところがポイントなのだ。今まで何気なく接していた人たちに、急にパッシブスキルが付与された感じがする。怖いな。一言も話せなくなるかも。

でも「ヘリコプターの自家用操縦士」って何?

自分のヘリコプターを自分で運転する分には構わないってことなのかな…?

だから、いろんなヘリコプターの運転手になるにはまだ免許が取れないってことか。

なるほどねえ。知らないことがたくさんあるな。まだこの世の中には。まだ全然死ねないわ。

クラスメイトがヘリで登校してる可能性もあるもんな。でも学校ってヘリポートあったっけ?ていうかそもそもヘリってヘリポートがないところには絶対止まっちゃいけないみたいなルールがあるのかな?単純に目印程度の役割しかしてないのかな?

ダメだ。自分はまだヘリについてら知らなすぎる。迂闊に首を突っ込むべきではなかった。



17歳はヘリが運転できるようになるだけなのか?なんかもうちょいある気がするから調べてみる。

なるほど、400ccの献血ができるようになるのか。

え?400cc?

多ない?

世間知らずなだけ?

多いよね?


👨‍⚕️<オオナイヨー


多ないんだ…。


これは単純に私の経験不足だ。私は献血をしたことがないし、「献血をしたらスッキリする」という話をする人は全員詐欺師だと思っている。「汚れた血液がなくなるからスッキリする」とか言うけど、献血したとてまだ残ってるだろ。普通に汚れた血液を新しい血液で希釈しているだけではないのか。

あと、その理論なら汚れた血液を提供してるってことなの?まあでも処理されるから問題ないのかな。

献血以外で血をいっぱい抜いたことは記憶の中では2回ある。

1回目は血液型を検査したとき。大抵の人は生まれた時に検査していたらしいが、なぜか私はやってなかったので小学5年生くらいのときに最寄りの病院で試験管3本分くらい血を目の前で抜かれた。自分の体内をさっきまで通(かよ)っていた血液が、プラスチックの管を通してみるみるうちに体外へと運搬されていくのを私は息を殺して眺めていた。そしたらお医者さんに「そんなに見なくていいよー」と言われた記憶がある。

いや、見るべき、見ないべきという義務の話をしているのではない。これはもう不可抗力だった。これを見ない方が難しい。純粋無垢だった小5の私の目の前を、そうして赤黒い液体が過ぎ去っていくのだった。

2回目はコロナが流行りたてのときにコロナじゃない重めの風邪になり、親も「流石にコロナだろ」と思ってでかい病院に連れていかれた時だった。これはシンプルな血液検査で、結局なんのウイルスもなく、とっても健康だった。

そしてもちろん、抜かれていく血を目で追いかけた。中2。何も変わらない。中2なんて誰でも心はグレー1色だが、小5のときのリアクションとなんら変わらず、バンドで締め上げられた腕からみるみるうちに抜き取られる赤黒い液体を瞬きもせず凝視して、ナースの人に「そんなに見なくていいよー」と言われた。情けない。

その時もかなり血を抜かれた感覚だったが、おそらく400ccとなるともっともっと多いんだろう。絶対見ちゃうよ。そんなの。目が乾ききって金輪際涙も出なくなるくらいまで瞬きせずに凝視しちゃうよ。

献血会場ってたまに「献血にご協力いただいた方にはこちらをプレゼント!」みたいな感じでチョコモナカジャンボとかの写真が貼られていたりして、それを見るたびに「自分はそんなものには釣られないぞ」と睨んで通り過ぎている。大体自分の血と引き換えにチョコモナカジャンボもらうってどんな取引なんだよ。子供の死神か?

まあそんなこと言ってますけど、いつかはやってみたい。それが役立つなら万歳だし、本当にスッキリするのか確かめて詐欺師の疑いを晴らしたいという気持ちもある。死ぬまでにはやります。

でもよく見たら体重50キロ以上って書いてるな…いや、大丈夫。50は絶対あったはず。確かに私は軽すぎるけど。背は伸びてるけど体重がずっとその辺りをウロウロしているけど。大丈夫。多分。





とまあそんなわけでなんとか17年間、1度もキルされることなく生きていくことができた。いやあ、よかったよかった。

17歳でできることを紹介してきたわけだが、別に私はヘリを運転する気も、献血に行く気もさらさらない。そんなのより、大学受験という大きすぎるイベントが待ち構えているからだ。それが終われば全然血なんて抜いてやる。

次の誕生日を報告する時自分はどんな環境にいるのだろうか。それはまだ誰もわからないが、だからこそ自分で決めていくことができる。

この1年間は、意志を強く持ち、目標にまっすぐ向かっていけるような、そんな1年間にしたい(親戚から「どんな17歳になりたい?」と訊かれたときのとりあえずの答えみたいな答えになってしまった。まだまだだな。)

ということなので、ここからまた1年間、日記も休まずやっていくのでよろしくお願いします!多分次の18歳記念回は#145くらいになると思うのでそこまではとりあえず。









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別に大好きってわけではないけど、やれと言われたらやります。そもそもの経験が少なくて、シアトルで人生2回目のボウリングをやったらストライクを出せた。ビギナーズラック。

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