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たいでしあわせをつる

なんとなくじっくり料理がしたい。そういう気分の時が私にはままある。そして今日がそういう日だった。

昨日は肉の日だったので、今日は魚介類の日(我が家は夕飯メニューをなるべく肉・魚で交互にしている)。
肉だったら丸鶏を煮込みたいくらいの意気込みだけれど、どうするか…そもそも食費に限りはある、と考えていたら、魚コーナーのちだいと目が合った。

そこからはふわっと内臓の処理だけお願いして、家に帰ってメニューを考えることにした。
煮付けもいいし、あら汁も作り放題、ホクホクしながら、ここはシンプルに鯛めしにしよう!ということになった。

久々の三枚おろしは、ちょっと骨に肉を残しすぎたけれど、アラと一緒に軽く炙って昆布と煮込めば絶品の出汁が出るし、そのお肉をこそげ取ってお昼ご飯のスープにしたら、本当にお塩しかいらない美味しさだった。

もちろん、その出汁と身を炊いた鯛めしは家族に好評で、おチビは「ふつう」と言いながら爆速で完食していて笑ってしまった。

作る過程の楽しさと、作った満足感と、誰かの喜ぶ姿。ちだい1匹500円でとても幸せになれた。
菊池亜希子さんがエッセイの中で、「美味しいものをたくさん食べるよりも、美味しいとたくさん感じられることの方が幸せ」ということを言っていたけれど、こういうことなのかもしれない。

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