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家庭で楽しむ国際交流1:外国人のホームステイを受け入れる

海外でホームステイをする人はたくさんいます。特に若者は多いです。以前にも海外でのホームステイについて記事を書きました。

その一方で日本で外国人のホームステイを受け入れている人もたくさんいます。私もこれまで50人近く受け入れてきました。国籍も様々です。でも、外国人を受け入れたいけれど不安だという人も多いと思います。私も最初は不安でしたし、最初は戸惑うことも少なくありませんでした。でもそのうちに慣れて楽しむことができるようになりました。今はいつでも歓迎です。とても有意義な体験だと感じています。そこで私自身の体験を踏まえてホームステイの受け入れについて書いてみようと思います。

ホームステイとは

ホームステイの目的は一般に生活体験や異文化体験、 国際交流、相互理解などです。種類としては長期ホームステ イ、 短期ホームステイのほかにホームビジットなども含まれます。ホームビジットは 宿泊を伴わずに家に招待します。宿泊したとしても1泊ほどです。費用は無償のボランティアが一般的ですが、有償 で受け入れるものもあります。受け入れ対象となるのは長期あるいは短期の留学、 スタディーツアーの学生、 自治体の友好都市訪問団、 海外技術研修員、 産業・経済・研究交流の参加者などです。

ホストファミリーになる方法

ホストファミリーになる方法は 国や自治体の国際交流事業や姉妹都市交流を通して、 地域の国際交流団体を通して、 大学の留学生センターを通して、 子どもが通う学校や知人を通して、 民間の国際交流機関を通してなどが多いですが、 イベントなどに参加して個人的に知り合いった人を受け入れることもあります。私の場合は地元の国際交流機関の会員として受け入れることが多かったです。

受け入れに対する不安

住宅事情や文化の違いなど不安の理由は様々です。よく耳にするのが以下のようなことです。
・家が狭い。
・英語がしゃべれない。
・外国人と接したことがあまりない。
・何をしてあげたらよいのかわからない。
・共働きだから面倒がみられない。
・食事をどうしたらよいかわからない。
・病気になったらどうしよう。
こうしたことから受け入れに躊躇する人は少なくありません。

体験者の声

・海外の人との関係を深めることができてよかった。
・帰国後も交流が続いていて楽しい。
・仕事で日本に来るたびに会いに来てくれる。
・受け入れを通して家族のつながりが再認識できた。
・留学する予定の我が子にとっての事前学習になった。
 ・日本を好きになってもらったのが何よりうれしい。
・心配したほどではなかった。
・外国に家族ができたみたいだ。
・留学を予定している子どもの事前学習になった。

ネガティブな感想もないわけではありません。たとえば、
・出かけてばかりいて家族と交流しようとしなかった。
・シャワーの時間が長すぎる。
・わが家のルールを守らない。
・ホームシックで部屋に閉じこもってばかりいた。
・食べられないものが多くて困った。
・相性が悪く途中で別のファミリーにお願いした。
・接待に忙しくて疲れてしまった。

受け入れに際して必要なこと

・ 受け入れ団体と必要事項の確認(受け入れ条件 ・ホストフ
 ァミリーに期待されていること、責任の所在、緊急時の対
 応、連絡先、トラブルの処理方法、ルール、出迎えの方法
 など)
・ 相手の情報収集(相手の文化やことば、体験者からの情報
 など)
・ 部屋等の準備
・ 家族の合意
・ 家の中の案内と説明 (トイレ、キッチン、冷蔵庫など)
・ 約束事の確認 (後日でもよいことは少しづつ 。 緊張を和
 らげることが大事)

受け入れのコツ

①家族の一員として迎える。
ホームステイの目的はその国の生活を体験することです。それそれの家族のありのままの生活を体験できることが大事だと思います。

② 過度にお客様扱いしない。
サービスを提供するホテルではありませんから必要以上にお客様扱いしないことが大切だと思います。それにその方がお互いに気を遣わなくて済みます。

③ 無理をせず普段の生活をありのままに。
無理をすると疲れます。疲れると相手に対する不満が出がちです。普段のやり方を変えずに接するのがよいです。

④言葉の壁を乗り越える工夫をする。
言葉が通じなくても工夫次第でコミュニケーションはいくらでもできます。手話やジェスチャー、筆談も有効です。最近は優れた翻訳デバイスもたくさんあります。言葉の壁を「障害」と捉えるのではなく楽しむくらいの余裕があるとよいのではないでしょうか。

⑤先入観を持たずに接する。
前もって相手の情報を得ることは大事ですが、先入観に捉われ過ぎないことも大切です。実際に会ってみると予想と全然違うということも少なくありません。特に「〇〇人だから~」というステレオタイプは捨てた方がよいと思います。同じ国の人でもいろいろな人がいますから。

⑥相手の文化や生活習慣を理解する。
ホームステイで大事なのは相互理解です。日本のやり方を体験してもらうことは大事ですが、無理やり押し付けるのはやめた方がよいです。「ここは日本なのだから」と日本のやり方を押し付けるのではなく、相手のやり方も受け入れながら相互に理解を深めるのが大事ではないでしょうか。

⑦プライバシーを尊重する
いっしょに生活していてもお互いのプライバシーを尊重することは大切です。家族の中にもプライバシーはあります。プライバシーに踏み込み過ぎないことが大切だと思います。

⑧積極的にコミュニケーションをする
言葉が通じないと知らないうちに会話を避けようとしてしまいます。言葉が通じなくてもできるだけコミュニケーションの場面を持つように努力する必要があると思います。

⑨以心伝心を期待しない。
伝えたいことは言わなければ伝わりません。日本人同士では何となく「察する」ことができても、外国人には難しいことが多いです。伝えるべきことははっきりと言い、ちゃんと理解できているか確かめることです。あいまいなままでいてトラブルになることも少なくないですから。

⑩過度に期待しない
受け入れるにあたって相手に期待することもあるでしょうが、だれもが期待に応えてくれるわけではありません。たとえば子どもの英語の勉強になると思って受け入れたのに相手は日本語で話したがったという話を聞きました。期待に反することがあってもそれを受け入れる余裕が必要でしょう。

⑪健康管理に気を配る
心身の健康は何より重要です。ゲストが病気になったり、怪我をしたりしないように気を配ることが大事です。慣れない生活で本人に過度な負荷がかかっていることもありますから。

⑫家族みんなで受け入れる
受け入れに際しては家族全員の合意が必要です。家族の中に受け入れを嫌がる人がいたりするとうまくいきません。みんなで歓迎するという気持ちが大切だと思います。


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