【ベストアルバム】 2024年2月度
はじめに
昔話ばかり書いているのも何なので、毎月入手したアルバムの中からベストアルバムを紹介していきます。サブスクリプション&ストリーミングだと「毎月入手した」のはどういうことかという気もしますが、取りあえず「毎月ダウンロードした」を「毎月入手した」としています。
今月入手したアルバム
まず、今月入手したアルバムとEPのリストからです。年末進行も終わって、徐々にリリースされる作品も多くなってきました。ただ、40年ほど前はイギリス産のエレクトロポップしか聴いていなかったのに、今月は渋めのアメリカ産と活きの良い日本産のものが中心でした。珍しい。そして、2004年にリリースされた"Panda Park"が大好きだった90 Day Menのニューアルバムは「新作か!?」と期待したものの、過去作のコンピレーションでした。残念。
Portrait(フジファブリック)
Songs(Age Factory)
Torch(ネクライトーキー)
Daniel(Real Estate)
Loss of Life(MGMT)
Blu Wav(Grandaddy)
Strata(LITE)
What Do We Know(J Mascis)
We Blame Chicago(90 Day Men)
今月のScrobble
過去30日間にMacとiPhoneで聴いた音楽をLast.fmにscrobbleした回数のチャートも載せておきます。
今月は中旬〜下旬リリースのアルバムが多く、今月入手したのにトップ10に入っていないものもチラホラ。そんな中、ダントツで1位だったのは7年ぶりの新作となったGrandaddy。このハンドメイド感と枯れ具合、好きです。そして、こちらも6年ぶりの新作となったMGMT。無理して捻った感じがなくなったサウンドはシンプルですが、個人的にはこちらの路線の方が好きです。
今月のベストアルバム
Scrobblesの回数からも明らかですが、今月のベストアルバムはGrandaddyの7年ぶりの6thアルバム"Blu Wav"。彼らの作品を初めて聴いたのは先週書いたコチラの記事にあるように2000年の2ndアルバム"The Sophtware Slump"なので、出逢いからほぼ四半世紀。その間に、解散したり、再結成したり、音が妙にリッチになったりと色々な出来事がありましたが、今作もこれまでと同じフォーマットの楽曲がズラリ。
内省的なメロディを霞がかかったようなアレンジで仕上げた楽曲群はキラキラとした「ドリーミー」な音楽ではなく、朧気で優しく扱わないと壊れてしまいそうな「夢」そのもの。時間・空間両方共に音の密度が低く、ポップミュージックにギリギリ踏みとどまった印象の「隙に溢れた」アレンジは、聴いている側のイマジネーションを刺激して、それに起因する解釈性の高さは聴く度に違った風景や感情を想起させてくれます。
3拍子のリードトラック"Blu Wav"でスッと7年間の時間を一瞬で埋めると、相変わらずのGrandaddy節。そうかと思えばSpiritualizedが頭に浮かんでくる"You're Going to Be Fire and I'm Going to Hall"などもあって、アルバムとバンドを貫く統一感の中に適度な変化もあって、最後まで飽きません。今さらシーンのトップランナーに躍り出ることはないと思いますが、個人的に大切なバンドの嬉しい復帰作で、改めて長く活動を続けて欲しいほしいと思わせる内容です。激プッシュ。
おわりに
今月はGrandaddyが聴いた回数的には突出していますが、月末ギリギリにリリースされたネクライトーキーとAge Factoryの日本産2バンドのアルバムも良い感じ。これから回数が増えて行く気がします。
3月は既にリリースされたLiam Gallagher & John Squireの新作(ストレートなロックでLiamのボーカルも利から強くて予想以上に良い感じ)が既にリリースされていますが、他にもYard ActとかThe LibertinesとかFour TetとかThe Jesus & Mary ChainとかRideなどの新旧の(個人的な)注目どころがリリースリストに入っているので楽しみです。
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