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【ベストアルバム】 2023年10月度


はじめに

昔話ばかり書いているのも何なので、毎月入手したアルバムの中からベストアルバムを紹介していきます。サブスクリプション&ストリーミングだと「毎月入手した」のはどういうことかという気もしますが、取りあえず「毎月ダウンロードした」を「毎月入手した」としています。

今月入手したアルバム

まずは、今月入手したアルバムとEPのリストからです。今月はEP3枚とアルバム9枚と10月という時期の割には多め。特に、Orchestral Manoeuvres in The DarkDuran Duranの新作がリリースというのは、彼らの絶頂期をリアルタイムで体験した身にとっては嬉しいところ。特に、Orchestral Manoeuvres in The Dark「これが最後のスタジオアルバムになるかも知れない」という発言もあり、注目の1枚です。

  1. Madres(Sofia Kourtesis)

  2. Danse Macabre(Duran Duran)

  3. Bauhaus Staircase(Orchestral Manoeuvres in The Dark)

  4. Jenny from Thebes(The Mountain Goats)

  5. God Games(The Kills)

  6. My Big Day(Bombay Bicycle Club)

  7. 革命を覚えた日 -EP(Sano Ibuki)

  8. Johnny(The Drums)

  9. The Rest(Boygenius)

  10. THE BOOK3(YOASOBI)

  11. 感覚は道標(くるり)

  12. Almost There(Grapevine)

今月のScrobble

過去30日間にMacとiPhoneで聴いた音楽をLast.fmにscrobbleした回数のチャートも載せておきます。

2023年10月に聴いた回数の多いアルバムトップ10

今月の1位はWilcoの"Cousin"。このアルバムは9月末ギリギリにリリースされたこともあり、1ヶ月間キッカリ聴いていたので順位的には納得。ただ、絶対、3位以下のアルバムよりも多く聴いているはずのThe Mountain GoatsとかOrchestral Manoeurvres in The Darkがトップ10に入っていないのは変。Duran Duranも結構聴いたはずなんだけどな。相変わらず、last.fmの「scrobbleの回数」とは何なのか謎です。

今月のベストアルバム

学生時代に聴いていた思い入れの強いアーティストのアルバムが並ぶ中、今月は月末にApple Musicからリコメンドされて偶然聴いてみて気に入ったペルー出身の女性DJでありプロデューサでもあるSofia Kourtesisの"Madres"をチョイス。

「ペルー出身」とは言っても、現在はベルリンを拠点に活動しているということもあって、ラテン系の陽気な音楽という訳ではなく、フロア指向のエレクトロミュージック。全体的にモノクロームな印象が強いものの、適度に開放感と明るさもあり、その低い温度感とは裏腹に多幸感を持つ楽曲が揃っています。

特に、淡々とストイックに刻まれるバックトラックと上物の楽器音やボーカルとの間に微妙な空間があり、特にスペイン語で歌われている曲ではエレクトロミュージックをBGMに奏でられている音楽のような不思議な世界観を描き出しています。

薄暗い部屋に徐々に光が差し込んでいくような"Madres"、正統派エレクトロミュージックに記号的にスペイン語の歌詞が加えられた"Si Te Portas Bonito"、ミニマルでキュートなバックトラックに英語で歌われる"Vajkoczy"など、一貫性ある世界観の中で個々の曲の個性も表現されていて、エレクトロミュージック好きだけではなく、ポップミュージック好きの層にも充分リーチできる潜在力を持つ内容です。

おわりに

先月の「今月のベストアルバム」の記事で「10月のリリースリストは個人的にはちょっと寂しい」と書きましたが、蓋を開けたら予想外の充実っぷりでした。お得意のヨーロッパ的美意識を感じさせるDuran Duranの"Danse Macabre"、レトロなシンセサイザーが"Junk Culture"時代を思い起こさせるOrchestral Manoeuvres in The Darkの"Bauhaus Staircase"、ジャケット写真はアレなもののドリーミーなロックを聴かせるThe Drumsの"Johnny"等も平均を大きく上回る内容。

忘れちゃいけないのはThe Mountain Goatsの"Jenny from Thebes"で、最後までSofia Kourtesisの"Madres"とどっちをベストにしようか悩みまくった良盤。そして、7年ぶりとなるThe Killsは彼ら特有のエロさが後退したのは残念なものの、ガツガツ・ゴリゴリは顕在していて嬉しいところ。

11月のリリースリストは年末進行に入って、ベスト盤やリイシューのリリースが本格化。New Orderの"Substance"のExpanded Reissueはちょっと楽しみ。スタジオアルバムはBeirutとErasureのVince Clarkeが気になるところ。ただ、Vince Clarkeは先行公開された曲が「コレジャナイ感」爆発だったので、どんな内容かは期待1/5、不安1/5といったところです。


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