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儚さ残すオリンと、一瞬の世界


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いつの時代も
歳を重ねることに喜びを感じていたい。


そんなふうに思っていた10代。


先日23歳の誕生日を迎えた私ですが、

なんだか、
歳を重ねることが虚しく、寂しく、

前までは確実に感じていた、
まだ見ぬ新たな世界を見ることに

胸が高まりませんでした。


時間は時に残酷だな、と

そう考えながら、ぼーっとタイムラインを眺めていると
スクロールする手を思わず止めたひとつの投稿がありました。


それは、オリンちゃんの儚い世界でした。




「こんなに素敵な世界を写せるカメラマンは、
一体どんな人なんだろう」


一度会ってみたくて、
自分への誕生日プレゼントに
撮影をお願いしました。


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オリン。

初めて買ったオリンパスから3文字をとって
”オリン”です。

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彼女は奄美大島生まれ、奄美大島育ちの22歳。

「自由に、好きなことをしていいよ」

お母さんにそう言われて、
のびのびと育ちました。


奄美大島には、マックもスタバもありません。

友達と海を眺めながら、コンビニで買った物を食べて、
釣りをして食料調達をして、雄大な自然で遊んで。

彼女の繊細で、誰にも真似できない儚い表現は
確実に奄美大島で培われました。

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当時の夢は、助産師さんでした。
親戚の出産に立ち会ったことがきっかけでした。

だけどやっぱり、命を預かる責任感とプレッシャーに
どうしても勝つことができなくて。
辛い思いを打ち消すように、手にしていたのがカメラでした。

その一瞬に姿を見せる美しい景色と、
二度と同じ表情をしないモデルさんを撮影することが楽しくて、
カメラマンとして頑張ることを決めました。


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いつか、近い未来に

奄美から上京した人に対して
奄美に戻りたいって思ってもらえるような
奄美の写真集を作りたいんだって、


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やっぱり奄美の景色と匂いが大好きなんだそうです。


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これは、彼女の大好きな幼なじみの写真。

夕日の色や雲の形は毎日変わり、
友達もずっと隣にいる訳でも無く。
『儚い』が好きになった最初の写真でもあるかもしれません。


彼女が残す写真は、いくつもの奇跡が一枚に詰まっていて、
感想を言葉にするのがもったいない不思議な感情になります。


毎回、初めて会う人ばかりだけど

その人の人生観を聞いて知らない世界を知ることが好きで、
撮りたい!やりたい!って、好奇心があふれているんだって、
きらきらした瞳で話してくれました。

モデルさんといろいろなお話を通して、
ありのままのその人の姿と風景を残して、
被写体さんと、オリンだけの世界を作り上げているのだそう。


私も、
だいすきなお花と、海と、空と、
23歳の新しい私の始まりを残していただきました。

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カメラを手にして5年目。

”オリンの写真が好きだ、って方のために、
シャッターを切って発信する”

彼女は感性がなくなるまでレンズを通して
儚いその世界を残していくのです。



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