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ピンク嫌いだった私が日本酒と恋に落ちるまで

はじめまして。キモトと言います。
noteでの発信を始めることにしました。
はじめに自己紹介を投稿しようとあるので、言われるままに自分の事を書いてみようと思います。

私は日本酒が好きです。一年のうち、300日位は日本酒を呑んでいます。
ちなみに残りの64日はワインか焼酎かレモンサワーで、残り1日は禁酒です。健康診断の前日だからです。

さて、そんな私ですが、最初に好きになったお酒はワインでした。でも、今では日本酒の虜です。何故か。理由は学生時代に遡ります。

近所の桜。特に意味はありません。

リア充に憧れて

いきなり黒歴史を告白しますが、中学、高校とオタクでした。人よりちょっと漫画が好き、なんてレベルではなく、同人誌を描いて即売会に参加するくらいには、まあまあ真正のオタクです。スクールカーストはもちろん下層。中高一貫の女子校に通っていて、せめて「年上の彼氏と付き合ってるちょっと変わった子」ポジションをとろうと、オタクイベントで知り合った似非コスプレイヤーの7つ上の彼氏と付き合って学校の文化祭に呼んでみたりもしましたが、周りから見たらただのめんどくさいやつだったと思います。
そんな訳で、同い年の彼氏と渋谷でデートしたり、チア部とかバスケ部に入ってファンの後輩がいるような、そんなキラキラしたカースト上位の同級生を密かに憧れの眼差しで見つめていました。

当時好きだった色は、黒。今でこそ推しの色のグッズを集める文化もありますが、当時はオタクと言ったらだいたいみんな黒が好きでした。ついでに言うとみんな十字架とか堕天使とか偽物のクロムハーツとかも好きでしたが、それはまた別の話。
逆に苦手な色はピンクでした。苦手だけど、密かに憧れの色。キラキラ同級生と同じ位置付けです。ピンクは可愛くて女らしくてキラキラした色。私には相応しくない色。別に好きな色なんて自由なのに、私はピンクを避けていました。黒が好きで、大人っぽいものが好きで、ちょっと年上に見られるのが自慢で。今振り返ると笑ってしまいますが、そうやって特別な自分のフリをしていたんだと思います。

大学生になっても本質は変わらない

7歳年上の彼氏は高校卒業と同時に別れました。もう年上の彼氏と長く付き合ってる特別な私のフリをする必要がなくなったからです。当時の彼氏、ごめん。でも社会人が女子高生と付き合うのも大概だよね。お互い様だけど。

一年浪人して、大学に入り、お酒を覚えます。
最初は勧められるまま色々な種類、多分サワーとか?を呑んでいましたが、次第にワインに惹かれていくようになりました。味も香りもいいし、大好きなチーズによく合うし。
でも、ここで一つの壁にぶち当たります。好きなお酒を聞かれて、ワインですって答えるのが恥ずかしい。私の肥大した自意識が、ワインが好きだと答えることを拒むのです。おしゃれな自分を演出してると思われたらどうしよう、と。バカですね。
今も昔も変わらないのですが、私は人から自分をよく見せようとしているヤツだと思われたくない気持ちが非常に強い。試験前に「全然勉強してない、どうしよう〜」などとうそぶく子がいますよね。実際はめちゃくちゃ勉強してるのに、なにもしてないのにいい点取っちゃったワタシ、を演出したい白鳥女子のことです。私は実際に全然勉強してない時でも、白鳥女子だと思われたくないので勉強してないとも言えず、やってもいない一夜漬けについて熱く語っていました。本当に意味がわかりません。そのくらい、よく思われたいと思ってると思われたくないのです。捻れた日本語ですね。自意識はそれ以上に捻じれてました。

そんなこんなで、ワインが好きだと言えない私は、お酒は何が好きだと答えるのが最適解かを考えはじめます。実際はみんな社交辞令的に大した興味もなく質問してると思うし、それも理解しているけど、その上でも最適解を考えてしまう。無駄の極みです。
最初に考えた最適解はビールでした。それもクラフトビールとかじゃなくてスーパードライとか。今なら金麦もいいですね。ビールじゃないけど。でも残念ながらビールは呑めませんでした。苦いの苦手だから。ちなみに今は好きですが、お腹いっぱいになっちゃうので滅多に呑みません。
次なる最適解を求め、何がいいかなと悩む日々。で、目をつけたのが日本酒でした。

始めはフェイクだったけど

おしゃれ感がなく、食事にも合い、好きだと答えても恥ずかしい気持ちにならない。そんな濁った気持ちで手を出した日本酒でした。
思えば私はいつも人にどう思われたいか、自分の中で理由が語れて整合性がとれているかで、いろんなものを選択してきました。
最初の彼氏もそうです。背が高くて年上で顔が及第点で私を好きになってくれる男の人なら、たぶん誰でもよかった。おそらく相手も似たようなことだったと思いますが。
でも日本酒は、出会いこそ不純でしたが、その想いは純愛にと進化していきました。

最初は獺祭からスタートしましたが、徐々に知っている銘柄も増え、好みのタイプも変化していきます。最近のお気に入りは花巴、奥播磨、にいだしぜんしゅ。座右の酒は菊姫です。
日本酒は、単体でも、食事と合わせても、楽しめる。香りや味わいが多彩。冷たくても、常温でも、温めても美味しい。料理だって、飲み方を工夫すれば大概のものなら受け止めてくれます。懐が深い。
その上、安い。そりゃストゼロとかと比べたら高いですけど、手間とか、材料とか、歴史とか考えたら、どう考えても安すぎる。
ワインとか上限にキリがないですが、日本酒は概ね高くても一升一万円程度。私は純米酒が好きなので四千円もあれば好きな一升瓶が買えて一週間くらい幸せに浸れます。

今日の夕飯。カジキの照り焼きと常温澤乃井がいい感じ。

突然真面目な話になりますが、アルコール発酵とは、凄く雑に説明すると、糖を酵母が食べてアルコールと二酸化炭素に分解することで、日本酒は原料が米なので糖がなく、そのままでは酒になりません。そのため、並行複発酵というのですが、米のでんぷんをブドウ糖に、ブドウ糖をアルコールにと同時に二種類の発酵を行っています。これは、世界的に見ても珍しく、そして凄いことです。
人類最古のお酒はミードと言って蜂蜜のお酒ですが、蜂蜜はそのままでも糖があるので発酵します。同じくワインも、元は葡萄ジュースな訳なので糖があり、そのままで酒になる(厳密にはそんなことないしワインはワインでいろんな手間が掛かるけど本題じゃないので割愛)。
ビールは麦だから甘くないじゃないかと思われるかもしれませんがビールは一度糖にしてから発酵させてるので日本酒とはちょっと違う。
だんだんややこしくなってきたので発酵の話はこの辺で。

つまり何が言いたいかというと、日本酒って凄いんですよ。好きになって、知れば知るほど、奥が深い。そして、美味しい。
最近はスーパーでも良質な日本酒が手に入ります。今日は東武ストアで澤乃井を買いました。普段は地元の酒屋さんで買いますが、こうやってスーパーでいつもと違うのを選ぶのもまた楽しい。

ピンクとも仲良くなれた

時は流れ、私も大人になりました。
ネジネジのマフラーみたいだった私の自意識も今では束ねていた延長コードくらいにはマシになり、ワインも好きだと言えるし、ピンクの物も選べるようになりました。ピンクの服を着る時は未だに女装の決意が必要ですが、それもいずれは改善される気がします。最近も思い切ってピンクのストールを買いました。
大人になるって素晴らしいですね。
あれ?何の話をしてたんだっけ。

最近買ったピンクのストール。わりとガチでピンク。

ええと、このnoteでは、そんなキモトが、日本酒の話とか、本の話とか、女性にまつわるあれこれとか、子育てとか、あと何だろう興味があること、料理とか、インテリアとか、ファッションとか、ガジェットとか、健康とか、そんなこんなについて語ったり、語らなかったり、するかもしれません。

新参者ですが、どうぞよろしくお願いします。

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