アイアンマン_2

同じものを見ていても、見えているものは違ってる。

この間、仕事でイラストを書く必要に迫られまして、その際に、 ProcreateというiPadのお絵描きアプリを始めて使いました。

で、実際イラスト描き始めてみると、久しぶりにペンを使って絵を描くなんてことがめちゃくちゃ新鮮で、これがなかなかに楽しい。

その後、仕事が無事にひと段落したので、せっかくだからもうちょっと上手にProcreateを使えるようになりたいと思って、Youtubeでチュートリアル動画を色々あさったんですよ。

色々見たんですが、amity_senseiっていう女性クリエーターさんの動画が、めっちゃ分かりやすくて、イラストも上手だったので、思わずめっちゃ見入ってしまい、さっそくそれを参考に画像トレースして、こないだ映画を観たばかりのアベンジャーズのアイアンマンを試しに書きました。今回の記事のメインビジュアルがそれね。amity_senseiのYoutubeチャンネル、めっちゃオススメです。

そんな風にトレースで絵を描いてみて思ったことがあって、今日はそれについて書きます。

なにかって言うと、思いっきり写真を見ながらイラストを描いているのに、当たり前っちゃ当たり前ですけど、描き手によってクオリティって全然違ってくるなぁって再認したんです。

それがトレースだとしても、「上手な絵」と「下手くそな絵」には、それはそれは圧倒的な違いが出ます。間近で見たまま描いているのに、それでも、誰が見ても分かるようなアウトプットレベルの違いが生まれるんです。

なんでこんなことが起きるのかというと、言わずもがな、「スキルや経験の差」があるからです。でも、それは、器用に上手にペンを動かすことができるかどうかといった技術の違いではなくて。それより前の段階の、「事象の捉え方」に起因する部分がとても大きいと思うんです。

ちょっと前にも「インプットの解像度」について記事にしたんですが、要はそれと同じです。見たままを描くにしても、大前提として、写真から受け取れる情報量が、人によって全然違うんですよ。

上手な人は、1つ1つの色や形の違いを、より細かい粒度で捉えられるんですね。そして、「光と影」の陰影やそれが立体感にどんな風に影響するのかを、感覚として捉えられているんです。

こういった情報を、画像から捉えることができているからこそ、アウトプットとしてイラストに落とし込むことができるってことです。

僕も含めた初心者、初学者っていうのは、インプットが大味なんです。微妙な色の違いを認知することがそもそも出来ていない。インプットできない情報は当然アウトプットもできないわけです。

だから、上達するためには、練習や勉強を通して、たくさんインプット&アウトプットを繰り返す必要があります。そうした地道な努力を続けることで、だんだんと以前は見分けることができなかった、色や形の細かい違いやグラデーションの違いを捉えられるようになっていくことができます。(インプット力自体にもそもそものセンスの違いはあると思います)

ここまでは、Procreateで実際に絵をトレースして描いてみて感じたことを書いてたんですが、こういったインプットにおける解像度の違いって、ビジネスにおける、成果を出せる人とそうでない人の違いと一緒だよなーと思ったので、こんな風に記事にしてみました。

ゼロからの事業立上げをやってると、ホントによく、「おれも昔こんなこと考えてた」とか「これって〇〇と一緒だよね」みたいなやり取りと出くわすんですが、大雑把な解像度で見ると同じに見えるかもしれないけど、事業や新しい取組みの成否に関わる要点って、実際にビジネスの戦線に立って、インプット&アウトプットを繰り返して、認知の解像度を高められている人にしか見えないんですよね。

見る人が見れば同じに見えて、見る人が見れば違って見える。
そういうものなのかな、と。

だから、複数人でなにかしらのプロジェクトを進めたり、一緒に業務を進めていく時には、同じ物事、事象を見ていても、実際にそれを見ている人それぞれの認知解像度の違いによって、見え方は全然違ってくることを踏まえた上で、チームでその解像度合いを揃えていくことが大事なんだろうな。

あちこち脱線しながら長々と書いてしまったけど、実際に自分で写真をトレースしてイラストを描いてみてもらえると、僕が言わんとすることを、体感として分かってもらえると思います。頭ではなく、身体でそれを把握することで、理解は深まるもんです。

童心に返って、お絵かきしてみるだけでも、なんとなく気分転換になると思うし。ぜひお試しあれ。

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