お風呂場ののっぺらぼう

お題「シンプルな14歳」

★ ★ ★

 恋愛のこと。
 誰が誰を好きだとか。どの子が可愛いとか。恰好いいとか。

 ホントはそういうのどうでもいいの。

 勉強のこと。
 いまの成績で受験できるとこ。頑張れば受験できるとこ。いい高校にいけば、いい大学にいけるとか。

 そういうのもどうでもいい。

 家でのこと。
 あなたのことが嫌いで言うんじゃないのよ。

 お母さんはそういう。

 でもね、本当は分かってるよ。
 お母さんがあたしを心配して言うその言葉の半分くらいは、自分が心配したくないからってこと。

「ふー……」

 肩までお湯につかる。
 頭のてっぺんから足のつま先まで思う存分洗って、真っ裸。

 素に戻るって気持ちいい。
 誰に表情を取り繕う必要もないしね。

「ゆうちゃん。シャンプー詰め替えしといてくれる?」

 お母さんの声。

「いいよぉ」

 ガチャっとお風呂場のドアが開いた。
 お母さんがあたしを見る。

 鼓膜が破れそうな悲鳴。

 ああ、しまった。リラックスしすぎちゃった。驚かせてゴメンね。お母さん。

★ ★ ★

オチにキレを与えるって難しいなあ……ちょっと頑張ってみたけど(^_^;)

最後までご覧いただきありがとうございます🥰 あなたにもいいことがありますように💕