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英語の勉強はどのようにしたか?

今日はマシュマロでいただいた質問に回答したいと思います。

特に翻訳目的とは書かれていませんので、全体的な基礎英語力の話、私が大学受験のために英語を必死で勉強した頃の話に絞って書きます。

モチベーション

『英語耳』という本に「語学の学習の秘訣は『壮大な慣れ』」と書かれているのですが、私もそのとおりだと思います。まず近道はありません。また、学習曲線の停滞期などには負荷をかけることも必要になります。「もうやってられない…🥺」と思った時には、この原則に立ち戻って、続けることを続けてください。そのうえで、私が紹介する勉強法も参考にしていただければと思います。

ちなみに私の最初のモチベーションは、大好きなハリウッド俳優、ジョン・レグイザモへの憧れでした。でも短期留学をして、自分と同年代のアジアのエリート層の子どもたちの語学力と聡明さを目の当たりにしてからは、彼らに負けたくないという気持ちがモチベーションになりました。「”英語を使って仕事がしたい”というレベルじゃなくて、”英語は使える前提で仕事する”という気概じゃないと喰われる」と、本気で思いました。無理して嫌なことに挑戦する必要はありませんが、こういった意味では、失敗を恐れずチャレンジングな環境に飛び込むというのは、とても良いモチベーションのきっかけになると思います。

たまに語学習得の天才がいます。その人たちは、頭の中にある自分の考えを口頭で他人に伝える能力に優れています。どんな話題になっても、立て板に水のごとく意見を述べることのできる人です。そういう人は、新しい言語に出会った時も、自分の意見を述べるためにどんどん表現を習得し、実際に使って自分のものにしていきます。実践回数が多いので、習得速度も速いのです。
これまでに私は、「この人は語学習得の天才だ!」という人に3人出会っています。1人はベルギー人で、日本に着いて2週間目にして、「『愛』と『恋』はどう違う?」とか、「京都は盆地だから寒い」とか、教科書を読むだけでは出てこなさそうな発言を繰り返して、本当に驚かされました。
あとの2人は日本人のかわいらしい女性。2人とも、相手が何人であろうが常にしゃべっていて、会うたびに新しい言葉を覚えていました。
私なんかは思っていることを言葉にするまでに労力を使ってしまうので、なかなか自分でしゃべりながら言語を覚えるということまではできません。そんな私のような人でも、続ければ必ず言語は身に付くので、語学習得速度については、あまり他人とは比べないようにしましょう(笑)

話し言葉

基本的に私のやり方は、基礎がまとめられた本を1冊読んで、あとは量をこなす、です。

まず、「聞く」と「話す」に関係する話し言葉の学習では、発音に関する本を1冊読み、あとはNHKのラジオビジネス英会話を夢に見るまで繰り返し学習しました。

発音に関する本は、私は学校で配られた教本を使いましたが、今なら『英語耳』がわかりやすくて良いと思います。発音は完璧でなくていいと私は思っていますが、口の開き方や舌の位置など、違いを体系的に理解すれば、それだけで段違いに上達します。正しい発音がわかれば、聞き取りも正しくできるようになります。

それから、英語を話す際は腹式呼吸を意識してください。私は発音のプロではないため、あまり専門的なことは書けませんが、腹式呼吸をしないと正しい発音が出にくい音が英語にはあります。勢いよく息を吐かないといけない音を出す時、腹式呼吸をするようにしてみてください。
そして、音の長短。例としてcatの音の長短を日本語で無理矢理表現すると、「キャッ」です。「キャット」ではありません。日本語は常に母音があるので、アクセントや長短の差があまりありませんが、英語では常にアクセントや長短の問題がついて回ります。これらを意識するだけで、発音の印象はだいぶ変わると思います。

NHKラジオビジネス英会話も相当読み込みました。通っていた高校の先生が、教科書よりもNHKラジオビジネス英会話を中心に指導したということもありますが、聞いて、声に出して繰り返し読み上げ、書き取りも複数回しました。

書き言葉

次は、「読む」と「書く」、書き言葉に関連する学習です。

話し言葉では発音の本を1冊読み切ると書きましたが、書き言葉に関しては、文法書をまるまる1冊きちんと読むことをおすすめします。「1冊きちんと読む」ということが大切なので、読みやすいと思うものを選んでください。レイアウトや文章の書き方など、個人の好みはいろいろあると思います。私が1冊読み切ったのは、第一学習社の『新総合英語』です。学校で使っているものとも、今翻訳の仕事で使っているものとも違います。
1冊読めば、文法の知識は相当付きます。それを生かして、後述するスラッシュリーディングで量をこなし、英文読解力を向上させます。

さて、スラッシュリーディングです(スラッシュリーディングを知らない方はこちらの動画がわかりやすいと思います)。できればこれについてはスラッシュリーディングをきちんと理解しているプロの講師から指導を受けながら実践する方が良いです。スラッシュの入れる位置を間違えている場合に教えてもらえるからです。私は、トフルゼミナールという英語特化型の塾でスラッシュリーディング教の先生に師事し、ありとあらゆる文章にスラッシュを入れて読むようになりました。英語を英語の流れのまま理解できるようになるまでは、目にするあらゆる英文で実践してもらいたいですが、強いて挙げるなら、速読英単語シリーズあたりがスラッシュリーディングと相性が良いと思います。
そして、読めるようになれば、書けるようにもなります。

以上が、私の英語学習法です。
一言でいうと、「量」です。
ご質問者さんに何か夢や目標があるのであれば、応援しております。
がんばってください!

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