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学び続ける人材マネジメント Vol.5

『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)は、私にとってメンターのような存在である。現在フリーランスの私には、上司も先輩も雇用主もいない。もちろん相談できるメンターや起業の先輩、仲間はいるが、それぞれが自分の考えを持って自分の事業を行っているので、彼らを頼ったとしても最終的には自分で考え決断しなくてはいけない。そんなとき、いつでもどこでも私に寄り添ってくれる存在が「本」だ。本は、最もコストパフォーマンスの良い投資だと思っている。

ただし、本との相性は重要だ。自分にとって価値のある本と出会えたら、それはとても幸運なことだと思う。私と本との出会いは、「信頼できる人からの紹介」「SNSで偶然見かけた」「本屋で平積みされていた」「図書館で試し読みしてはまった」など。『図解 人材マネジメント入門』との出会いは、たしか2020年、発売直後の本屋でだったと思う。以来、働き方が変わり、自分の中でのステージが変わるにつれて、ますます必携の書となった。仕事机にしているスタンドデスクには常に置かれており、いつでも見られる状態になっている。

ちなみに2022年には『図解 組織開発入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2022)も発売された。こちらは索引がついてさらに使い勝手が良くなっている。両書があれば怖いものなしw 私は主に企業研修のコンテンツ制作の参考資料に。また、ある時は生き方に迷った時の指南書として。本当にいいこといっぱい書いてあるのよね。

前置きが長くなっちゃったけど、そんなメンター的存在の『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)からの学びをアウトプットする記事を2022年2月からnoteで発信している。しばらく更新できなかったけど、今後も続けていきたい。更新するハードルを下げるために、短めの文章になるかもしれないけど、そこはご容赦いただきたく。詳しくは書籍をご参照のこと、ということで\(^o^)/

今回のアウトプットは、『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)、Chapter9:組織開発、100のツボ085より。

100のツボ085
Q 世界のビジョナリー・カンパニーの特徴は?
A 劇的な変革ではなく地道に大きな車輪を回す「弾み車」のモデル
『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)

ここに書いてあった言葉から、「これでいいのね」と思えた今朝。ちなみにビジョナリー・カンパニーとは、「先見の明があり時代や業界を超えて存在し続けているグレートな企業」のこと。坪谷さんが引用している『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』(ジム・コリンズ)によれば、ビジョナリー・カンパニーには、「そうではない優良企業」と比べたとき、「弾み車」のモデルが存在するという。

以下、ビジョナリー・カンパニーで見られる人材の特徴を自分用のメモとして引用。

・ビジョナリー・カンパニーのリーダーは、強烈な個性を持つ派手なリーダーではなく、むしろ内気でもの静かで恥ずかしがり屋だった。
・謙虚さと意志の強さを持っていた。
・野心は個人ではなく会社のために向けられていた。
・成功した時は窓の外を見て成功の要因を見つけ出す。
・失敗した時は鏡に映る自分に責任があると考える。
・ビジョナリー・カンパニーは、はじめからビジョンと戦略を描いたわけではない。「事ではなく、人からはじまる」。
・専門スキルではなく、性格や基礎能力を重視する。
『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)

さらに、ビジョナリー・カンパニーの根底にある考え方として、有名な「針鼠の概念」が紹介されている。

「情熱を持って取り組めるもの」「自社が世界一になれる部分」「経済的原動力になるもの」その3つの円が重なるフィールドを見定めるために、とても多くの時間を費やしています。
『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)

最後に、私が一番グッときた言葉。

管理とは規律の欠如と無能力を補うものでしかないとコリンズは断言しています。
『図解 人材マネジメント入門』(坪谷邦生 著/ディスカヴァー、2020)

管理は、究極的にはなくてもいいってこと。ただ、大抵の場合それが難しいので、補う手段として利用する。ここは手段が目的化しないように注意したいところ。

以下私の個人的な所感。もし自分がマネジメントを行う立場にあるとしたら、まずは相手をよく見て、管理がどの程度必要なのかを見定める。まず管理のパターンありき、ではなく、相手によってその強弱を決める。目指したいのは、人に管理してもらう状態を卒業して、自己管理できる状態。

現在、とあるプロジェクトで高校生や大学生の支援をしており、どの程度サポートしたらいいかが悩みどころ。意識が高く能力もある彼らなので、私のすべきことは、ちょいっと矢印を示し、ちょいちょいっと背中を押すだけでいいんだな、と思えた。

ここでもう一つ重要なポイントとなるのが、専門家としてのフィードバック。フィードバックに関しては、本書にも沢山の記述が切り口を変えて紹介されているので、引き続き参考にしたい。フィードバックとセルフマネジメントは今私の中で熱いテーマである。

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