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しよう団欒

 緊急事態宣言もつゆ知らず、感染拡大とウイルス変異の最中で思い出すのは外国でのホームステイのことだ。ワクチンの投与から、早く渡航解除がなされて行き来する日が待ち遠しい。

 タイも米・ウィスコンシン州でも同じように、日本のお土産を持って行った。お煎餅だったり、細かくメーカーと種類まで指定してくれた日本産コスメだったり、東京ばな奈だったり、ウィスキーだったかSakeだったり、空港で買ったロイズチョコレートだったり、漢字がプリントされたTシャツだったりもした。同じアジアでも地域によって欲しい日本の産品が違うのだ。

 卒業旅行で隣の国の韓国を訪れ、引っ越したソウルの友人が田舎から呼び寄せる予定だがまだ来ていない祖母の部屋で泊まっていいよと快く招いてくれた。香港の友人のお家にも同様にお世話になった、ずうずうしい奥ゆかしさのない日本人が私だ。

 メニューを忘れてしまったけど、韓国の美味しいお肉を食べに行ってからお家にお邪魔した。共働きの友人の父上が帰っていて、丁重に挨拶をし、広く部屋数も多い高層住宅のルームツアーがひらかれた。日差しを多く取り込む窓が次の日の朝にはとても魅力的に映った。母上が帰られてお土産をおずおず渡した。韓国語の会話があまり上手でもないし、儒教の国なので目上の方に失礼のないようと緊張した。

友人が「よし団欒しよう」と言ってさあ始めようと号令をかけてする団欒があるのだと思って面白かった。よく覚えている。

 

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