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オーバーオールと友

 私の洋服だんすには、オーバーオールがある。

 中学からの友人の、はしごと久しぶりに会った。先日誘ってくれた合コン、はしごは行けず、のこのこ行ってちゃっかり楽しんで帰ってきた私。(蓋を開けたら合コンだが、左手薬指の指輪を外してやってきた人が半数だったので後日ノート書く)祖父が急逝してばたばた喪服の準備を私を頼りにきてくれた先週のはしご。感染症流行を経て近況報告した今日。

 はしごの最近の関心はもっぱらパーソナル?カラーコーディネート?パーソナルデザイン?だという。正直言って「やばい。友人がスピった」と思ってしまった。最初聞いた時はね。

 パーソナルカラー診断、骨格診断を通して似合う色彩と服のデザインについて知るコンサルティングだそう。彼女はパーソナルデザイン講師の人柄が気に入り、予約待ちするほどだそうだ。

「なぜそこまで心酔?」

 はしご曰く、自分が似合うとされる型を知ることは、「女の子かくあるべき」という理想像との乖離を多様性と捉えられることらしい。詳しく説明すると、はしごは・グレース型・ブルーベース・春夏らしい。山村紅葉がわたしの頭には浮かんだのだが…読んで字の如く、ロイヤルで気品と階級を感じさせグレース・ケリーを彷彿とさせるような人のことだ。しかし10代、20代前半のはしごが惹かれたのはどうやら、原色、ピンク、子供っぽく可愛らしい、ゆるふわ型だったそうなんだ。

 ワードローブにオーバーオールを持ってる私は、聞いたときそれまではしごに対して何かコンプレックスのようなものを植え付けてしまってはいないか気がかりだったりした。

 しかし何にせよ、自分がこういう型である事実とカワイクなりたい理想のギャップが存在しなくなった。それが救いだったみたいだ。あんまりにも熱く語るもので、思わず「パーソナルデザイナーの仕事しなよ」って言った。

 生産性のないゆるい旅行は保留しよう。色彩検定を一緒に受けようということで締結した。漢字検定4級以来だよね。

 今年は右脳をたくさん使うことになりそうだね。

 

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