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既視既視のあの人

「あー、悪い方の意味で」で始まる「この人に私昔どこかで会ったこと、否、遭ったことあるな」という人間に久しぶりに遭った。
 奴らは手を替え品を替え先輩として、職場の先輩・上司として私の前に現れる。
 10代の頃は、彼女や彼らのいない共同体に進んで属したり、あるいは共同体に属していなかった。そのため20代の私がしなければならなかったのは、耐性をつけるための訓練であった。
 その人間と今日はオンラインで話し込んだ。そやつらの得意な口上を披露してくださった。そんなわけで、カメラの死角に左手をスゥっと持っていって中指を立てておいて自分をいさめた。

 それでも思う。年を食えば食うほど、意思疎通の合気道とでも言うべきか、受け身が上手くなっていくのは面白い。身体が衰え、目や肩にガタが来て膝がやられていく一方で図々しいバアさんになってゆく私たち人間の反比例は面白いんだ。

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