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嗅覚を取り戻す。

ノーラ名栗というアウトドア施設にあるテントサウナへ。
テントサウナは、テントの内部に薪ストーブがあり、ストーブの熱で内部を温めるというもの。

「熱波師」と呼ばれるスタッフがテントの中へ入り、ストーブの上部に置いた石に、ユーカリの香りがする水をかけて水蒸気を発生させ、タオルであおいで、室内を蒸気でいっぱいにする。

蒸気が発生する瞬間、目をつぶって、大きく深呼吸。そうすると、森のようないい香りが、体いっぱいに満ちていくのだ。森林浴をしているような気持ち。

ここ半年間。ずっとマスクをしていたので、「香り」に注目することがなかった。そしてリモートワークでも、相手の「感じ」は、ディスプレイでわかる目と耳からの情報だけ。「匂い」で感じることがなかった。

テントサウナの中で森の香りを体いっぱいで感じたことで、あぁ、わたしは嗅覚をどこかへ置き忘れていたんだな、と思った。一緒にいる友だちとも、いい香りだね、と言いあった。

香りを嗅いだ瞬間、嗅覚がちゃんと自分へ戻ってきた感覚。それと同時に、気持ちが落ちついた。

毎日寝る前に一度窓を開けて、外のにおいをかぐ習慣がある。もっと深く、深呼吸をしたい、と思った。

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