問題は解決しなくていい。

問題って、つい解決したくなる。

それが私たちではないでしょうか。

でも、私は、問題を解決しようとしないことにしています。

認知心理学、脳科学などを勉強するうちに、ますますそう思うようになりました。

それは、私たちの視野は基本的に狭いのだと知ったからです。
人それぞれの個性によって偏りがあり、そこから心理的な盲点が生まれるんですね。

特に問題を抱えている時は、ますます視野が狭くなっています。だから、出口(解決策)があちこちにあっても、見えなくなってしまうんです。

わかりやすい例は、よくある「メガネ」でしょう。

「メガネがないーー!! どうしよーう!」って叫んでいるその人の頭の上にメガネがある……なんて笑い話があるじゃないですか。

でも、実際に私も「メガネないない騒動」をやってしまったことがあります。

問題を抱えて焦っている時に、その視野のまま解決しようとすると、「解決できない!」「出口がない!」という状況に陥りやすいんですよね。

だからこそ、問題からいったん、離れるんです。
そうすると、いつの間にか観点が上がって視野も広がり、さっきまで見えなかったものが、見えるようになっていきます。

私は「解決策」を求めてご相談ごとをいただいた時、相手の方の状況にもよりますが「全然関係ない話」を返すことがよくあります。

これも「問題」から離れてもらうためです。

うちのスタッフにこれをやると、「どうして、違う話になるんですか?!」と、嘆きます。
でも、「メガネは頭の上だよ」と伝えても、気づけない時だって人間あるものなんですよね。(私も)

だから、「メガネは気にせず、洋服でも見に行こうよ!」と、別のことに誘うわけです。

そして、「あ、これかわいいね!」って、コーディネートを楽しんでいるうちに、鏡の前でハッと気づくんです。
「あら、メガネ、頭の上にあるじゃん!」って。


問題を解決したい時ほど、解決しようとせず、別の有意義なことに時間を使う。

悩む時間も少なくなるし、楽しい時間は増えるし、わりとお薦めなんですよ。


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