見出し画像

『鳴き雪 聞きながら』

降っては積もり
積もってはけて
今日も街は氷点下

小路は新年の静寂
足音だけが響く
雪を鳴かせて

きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、

凍れる朝こそ
高く切ない音が天空へと

その鳴き雪が聞きたくて
また  踏む  歩いていく

足もとから発せられた雪の
ひっそり雪へとまた吸い込まれ

その瞬間が
連なり重なり陽だまりをつくる

きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、

鳴く音が 心を揺らし
音を吸い 言の葉を包む

耳を澄ませ 感覚を研いで
舞い落つことばは雪のように
こっそりと積もらせながら
連ねて重ねて陽だまりへ

降っては積もり
積もっては鳴く
今日も街は氷点下




連日の氷点下。雪を踏むと響く足音を聞くのが好きです。鳴き雪、雪が鳴く、という表現も美しくて冬らしい。連日の真冬日ですが、鳴き雪が心地よい新年です。

明けまして、というよりも、とうに明けてしまって日が経って、出遅れ感はありますが 。

また一年、皆さまに佳き年となりますように。
今年もよろしくお願い致します。

笑門福来      紫  りえ♪     


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?