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「倚りかからず」からはじまる。

あけましておめでとうございます。

昨年は、6作品の映画にオフィシャルライター(※1)として参加し(うち3作は現場から参加)、映画と共に歩めた一年になりました(詳細はHPのお仕事履歴にまとめました!)。

また、映画の基礎となるシナリオを学んでみたいと思い、昨年6月からシナリオの学校へ。週一回の講座ですが、学ぶことの楽しさ、感じています。

毎年、新年の抱負を掲げることはあまりせず、自分が感じた風の流れに身を任せるようにしているのですが、その“風”になりそうだなと思う詩とは、もう出会っています。

それは、茨木のり子さんの詩。彼女の詩は、ときどき読み直すことが多いですのですが、年末は「倚りかからず」という詩集を読み直しました。そのなかで、じっくり何度も読み返したのは「時代おくれ」 という詩。


「時代おくれ」

車がない
ワープロがない
ビデオデッキがない
ファックスがない
パソコン インターネット 見たこともない
けれど格別支障もない
 
   そんなに情報集めてどうするの
   そんなに急いで何をするの
   頭はからっぽのまま


──と、言葉は続いていきます。

そんなに情報集めてどうするの、そんなに急いで何をするの、この言葉が、今の私にはとても響いた。

何かを発信する時にインプットは必要ですが、あっちもこっちも情報だらけで、これじゃあ頭の休まる時間がないよ……と思うこともあって。だから、今回はこの詩が心にひっかかったのではないかと。

必要な情報は確実にあります、手にしなければならない情報もあります。けれど、たぶん、受け取らなくてもいい情報も多くて、とても多くて、何もしなくてもドドドドドッと流れ込んできてしまっている。情報の受け取り方をよりコントロールしないとならないなと思っています。

時間は限られている。1日の時間も、人生の時間も限られている。その時間は、その選択は、その情報は、自分の人生を豊かにするものなのか──を考えながら、2024年を歩いていけたらいいなあと。

長くなりましたが、2024年もどうぞよろしくお願いします!

2024年 元旦


※1 オフィシャルライターについては、この記事で触れています。


読んでいただき、ありがとうございます!♡(スキ)の色がかわってハートの隣に数字がみえると、読み手にちゃんと文章が届いたんだなと嬉しくなります。次は何を書こうかなと励みになります。みなさんの今日の一日にも嬉しいことがありますように!