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少年サッカー小説『レオン・ザ・ゴラッソ!』の連載三話を投稿しました。

 いつもnoteをお読み頂きありがとうございます。
 本日、少年サッカー小説『レオン・ザ・ゴラッソ!序章:ドリーム・ヒルズ編』のあらすじと第一話から第三話までを投稿しましたので、お読み頂ければと願っています。おそらく、超長編物語になるかと思います。
 2018年夏に『春は菜の花』を著作権発行目的でAmazon等主要デジタル・ストアで発売して以来、二十作品を超える物語を世に出してきました。 
 この第一作『春は菜の花』を原作として製作したのが映画『Kay』(監督:鯨岡弘識)で、海外で三十以上ものアワードを受賞しましたが、新型コロナ禍もあり昨年2022年にようやく東京、名古屋、大阪にて劇場公開となりました。ま、塞翁が馬ですね。
 ハードボイルドや冒険ミステリーやファンタジーなど、私が観たい・製作したい映画や演劇やテレビドラマを想定してここまで物語を書き続けてきましたが、いつの日かチャレンジしたいと考えていたものの、なかなか手につかないでいたのが少年サッカーものでした。
 このジャンルでは、アニメでは古くは『赤き血のイレブン』があり、その後『キャプテン翼』、そして最近では『ブルー・ロック』や『アオアシ』など素晴らしい作品が世に出ているので、わざわざ私が参入するまでもないだろうと腰を引いていました。また、前職(WOWOW)では、長年、FIFA、UEFA、ブンデスリーガやリーガ・エスパニョーラ等、数多くの欧州サッカー関係者の方々と意見を交わしたり交渉ごとを行うなどの仕事をしていたので、サッカーを語るとなると、その裏側にあるあまりにも生々しいことを知り過ぎていて、架空の物語を書こうとしても、どこか嘘ばかりとなってしまい、気がまったく乗らなかったのもありました。
 数年前、フィリピンのマニラへ出張する機会があり、そのとき宿泊した綺麗なホテルの再開発地区の近くに、トタン板と金網で囲まれたかなり巨大なスラム街がありました。どこか懐かしい、昭和の風景とも重なりつつも、そこでたくましく生きているだろう人々の姿を見ていると、忘れ去った何かを思い起こさせてもらいました。
 その後も、国内外をあちこち旅をする機会に恵まれるなかで、数多くの断片、もしくは断片にもならないけれど、素晴らしいカケラたちが私の心の中に沈殿していったように思います。
 そして、今回、あるイメージが沸々と湧き上がり、タイトルを『レオン・ザ・ゴラッソ!序章:ドリーム・ヒルズ編』とし、一気に第三話まで書いてみました。このあと、主人公のレオン・メンドーサが、どのようなサッカーの旅路を歩んでゆくのか、私自身も楽しみでなりません。
 この作品を書き始めたタイミングで、朗報があり、私がストーリー・コンストラクターとして制作参加したVRアニメ映画『Sen』(監督:伊東ケイスケ)がヴェネチア国際映画祭のVR部門でノミネートされました。これまでも、同じくストーリー・ライターやコンストラクターとして、2021年『Clap!』、2022年『Typeman』でノミネートを続けてきたので今回こそ受賞できればと願っています。
 数十年近く、国内外の映画・演劇・テレビ番組の製作側にいた者として、映像等の製作に挑む前にはしっかりとした物語のストラクチャーを作るべきだという信念に近いものがあります。このストーリー・コンストラクションは脚本やロング・シノプシスより以前にあるべきものですし、なんとなく映像をイメージするだけではなく、そのイメージの背景にある土台となる考えを深め、その骨組みをしっかりこしらえるべきだと考えています。
 粘土や石膏を使って塑像を作るときにその基本となる骨組みをまずは組み立てるのと似ているのかもしれませんね。
 今回の、少年サッカー小説『レオン・ザ・ゴラッソ!序章:ドリーム・ヒルズ編』はストーリー・コンストラクターとして検証しつつ、太い骨組みを考えながら、読者の皆さんと主人公のサッカーの旅路をともに楽しめればと願っています。いつの日が、映像化できれば良いですね。
 ではお楽しみください。 中嶋雷太

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