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ビーチ・カントリー・マン・ダイアリー(18):「生き残るサーフパンツ」

 これまで何枚のサーフパンツがワードローブを通り過ぎていったのか、と、夏に向けての衣替えをしながら、考えていました。
 柄が良くても機能性がイマイチだったり、履いているとどこかしっくりこなかったりと、サーフパンツを巡る冒険は果てしなく続いています。
 今季は写真の五枚。ちなみに、サーフパンツの数え方は、着が良いのかどうか怪しいのですが、とりあえず枚がしっくりくるので枚としますね。
 最古参は茶色にターコイズブルーの差し色のHung Tenのサーフパンツで、L.A.に住んでいた2000年ごろに購入したものです。当時ウェスト・ハリウッドに住んでいましたが、サンタモニカ・ブルーバードを真っ直ぐ西に向かって車を走らせても約1時間はかかったので、海辺に行く機会はほとんどなく、住んでいたコンドミニアムのプールにたまに顔を出すぐらいでした。
 米国内や欧州への出張も多くて、休日にはウェスト・ハリウッド界隈でのんびりしていましたが、夏休みのある日に思い立ってハンティントン・ビーチまでドライブに行きました。約50キロの道のりをルート5に乗って南へと下っていくと、映画「ビッグ・ウェンズデー」に登場しそうな街並みがあり、ワクワク度が増したのを覚えています。何より太陽光の太さはなんとも言えず、ザ・カリフォルニアの感じでした。ハンティントン・ビーチに到着し、その小さな町をふらふらしていたときに見つけたのが、この最古参のHung Tenのサーフパンツでした。茶色にターコイズブルーの差し色と、Hung Tenのロゴが気に入っただけの衝動買いでしたが、その後およそ四半世紀、私の大のお気に入りのサーフパンツとなりました。
 HurleyやOcean Pacificのサーフパンツが、この最古参の後に続いていますが、おそらくHung Tenを超えることはなさそうです。
 海水温が25度を超えてくれば、ウェットスーツからサーフパンツの季節になります。良い夏になればと祈るばかりです。中嶋雷太

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