「ラブコメディー」という枕詞はありえないーーテレビ局はニュース一つ、まともに作ら(れ)ないのか?
0.はじめに
あくまで、私の聞き間違いの可能性はあります。朝、あわただしく出勤する準備をしていた中で、ふいに聞こえてきたからです。ただ、これが聞き間違いだとないとすると、これほど「白々しい」ご冥福をお祈りします、という言葉はありません。聞き捨てならないので、投稿します。
1.前提
私は、これから話題にする『セクシー田中さん』の原作も、ドラマも全く見ていません。だから、このような結果を招いた「いきさつ」については、よく分かりません。ただ、報道を「断片的に」聞いている限り、次のように纏めることができる、と解釈しました。
原作者は、原作を無視した、ドラマの「安易な」ラブコメディー化に怒っている。
縁もゆかりもない以上、この「要約」が正しい、と言い切るつもりはありません。繰り返しますが、報道を「断片的に」聞いて、私なりに言語化した結果でしかありません。
2.しかし、「その言葉」に耳を疑いました
朝、テレビ朝日のニュース番組が「流れて」いました。アナウンサーが、ある一つのニュースを読み上げました。日本テレビでドラマ化された、『セクシー田中さん』の原作者亡くなる、です。このニュース自体は、既にスマホで目にしていたため、驚き自体はなかったです。しかし、『セクシー田中さん』という作品を、次のような「枕詞」で紹介していました。それに、驚きました。
ラブコメディー『セクシー田中さん』
え?その紹介、ありえないでしょ。原作者は、「安易な」ラブコメディー化に抗議していたんでしょう?それなのに、その作品を「安易に」「ラブコメディー」と紹介しちゃうわけ?理解不能!
たぶん、最後に、ご冥福をお祈りします的な「お決まりの」言葉を添えていたと思います。しかし、これほど「白々しい」ご冥福をお祈りします、があるでしょうか?原作者が何に抗議していたのかが分かっているならば、この「枕詞」は最も使っちゃいけない言葉でしょう?なぜ、それが分からないのか、あまりに唖然としました(もちろん、出勤の準備は進めていたので、この表現はあくまで「言葉のあや」です)。
3.テレビって「報道機関」ですよね?
もちろん、誰か有名人が亡くなった、というニュースが「白々しく聞こえてしまう」のは、仕方ないと思います。読み上げている人間が関係者でない場合も当然多い以上、そう聞こえるのは宿命とも言えるでしょう。
しかし、今回は、明らかに違います。「白々しく聞こえる」理由がはっきりとしています。もし、本当に原作者を悼む気持ちがあるならば、最も使ってはいけない言葉を使っているからです。流すニュースは、きちんとチェックしているんですよね?それとも、チェックしないで「垂れ流し」ですか?
前者ならば、「報道機関」としての能力に欠けていると結論づけざるを得ません。後者ならば論外です。人一人が亡くなっていることを扱うニュースです。かなり「センシティブな」ニュースであることは、間違いありません。そんな「センシティブな」ニュースにおいて、最も使ってはいけない言葉を使ってしまいました。この落ち度が、「報道機関としては」どれだけ大きいか、改めて主張するまでもありません。
極端な話、侮辱だとか、嘲笑だと受け止められても仕方ないと思います。他局とはいえ、ニュースとして取り上げられたきっかけは、メディアミックスを巡る、原作者とテレビ局の行き違いです。テレビ朝日だって、メディアミックスでたんまり儲けてきたでしょう。ある意味では、同じ穴の狢です。そのテレビ朝日が、ニュースで、亡くなった原作者が最も使ってほしくない「枕詞」を使っている以上、私が示した「解釈」は、ありうると思います。
4.さいごに
ニュースそのものは、メディアミックスというビジネスの是非が、中心テーマとなるでしょう。そのことについて、わたしがどのように考えているかは、今までの論調を見て頂ければわかるとは思います。
しかし、今回、本稿では、メディアミックスの是非について触れるつもりはないです。あくまで、「ラブコメディー」という、亡くなった原作者が最も使ってほしくない言葉を「漫然と」使用した、テレビ局という「報道機関」に対する疑念の提示にすぎません。
メディアミックスというビジネスについて、テレビ局を一方的に悪役にするのは忍びありません(これもまた、白々しいな)。しかし、ニュースを伝えるという「報道機関」としての本分を果たせないテレビ局って、存在価値があるのでしょうかね。
5.さらにさいごに
言い訳になりますが、本投稿は、かなり感情が趣くままに、いや暴走するがままに、文字を打っています。どうも、納得のいく出来ではないのです。しかし、どうせ考えたら考えたで、ウツイートになるだけなので、これはこれで仕方ないのかもしれません。
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