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若い劇伴作家のためのバンド楽器案内 #1

エレキギター編 / Fender

映画案内を書いてきましたが、ちょっと休憩で違う話です。
こちらも若いというか初心者?向けにちょっと考えてみたことを。
若い劇伴作家、あるいは劇伴作家を目指している人、もちろんいろんなタイプの方がいるかと思いますが、割合的には音大出身とかクラシックの勉強をしてきた人が多いのかなと思います。まあ劇伴作家を職業にしようとするならオーケストラ楽器は避けて通れないので。もしくは打ち込み中心で曲を作ってきた人も多いでしょう。
でも、そういう道筋で音楽をやってきた人の中には、バンド系の楽器に全く馴染みがなかったり、バンドあがり(僕もその一人ですが)の人間にとってはめちゃ当たり前に知ってる知識に接する機会がなかったりとか、意外とあるようです。そして実はバンド系の楽器も劇伴にはよく登場するのです。なので、ちょっとそんな話をしてみると役に立つこともあるのかなと。
音楽理論とかじゃない、バンドマンだと全くの基礎知識なんだけど、という内容になると思うので、その辺り、知っている人にはどうでも良い話になるので、割引加減、何卒よろしくお願いします。バンドマンは読み飛ばしてください。あと、そんな細かいことは自分では知らなくても、信頼できるミュージシャンに全てお任せするという技もありますので、もし興味があれば、ということで。(書いた後周りの作家に感想聞いてみようかな!それで続きをどうするか考えよう。)

まずはエレキギター。
最近、友人(それなりの年齢)が一念発起して(そんな大袈裟な話でもないか)エレキギターを始めたのだけれど、楽器屋に行ってみたらなんかたくさんありすぎて何を見たら良いのかさえわからなかったということがありました。
まあ100年とは言わないけど、それに近い歴史がある楽器なので、種類もメーカーもとてつもなく多いわけです。
それをものすごくざっくり、(なので細かいところは見逃してください笑)分けていきます。何事もAかBかにシンプルに分けると覚えやすいし、意外にポイントをついていたりします。

まずは Fender系 と Ginson系 と考えてください。
なんだかんだでほぼほとんどのエレキギター、特にスタジオで使われるギターは、Fender かGibson か それに影響を受けている楽器と考えて問題ないかと思います!

*ざっくりポイント①  FenderかGibsonか。

Fenderといえば Telecaster、Stratocaster を想像できれば良いです。もちろん他にもたくさんありますが。Jazz MasterとかMustang とかその楽器がアーティストのキャラクターの要素になっていることも多々あります。
でも、一度、忘れてください。劇伴のレコーディングでFender系でという場合に、Jazz Masterをファーストチョイスにすることはまずないです^^

まずはTelecaster。
1950年に登場した初のソリッドボディギターということになってます。

*ざっくりポイント② ソリッドボディギターかホロウボディギターか。

ソリッドボディというのは音が響くような空洞がなくて、厚い板で(材質とか合板であるかとか木材の話も果てしないです)できているボデイということです。日本語で略すとテレキャス。Telecasterの使用で有名なミュージシャンはぜひ検索してみてください☺️

次にStratocaster。
1954年に登場。
今でも完全にエレキギター世界ではトップに君臨しているのではないでしょうか。こちらも使用ミュージシャンはぜひ検索してみてくださいですが、いわゆるリードギタリストが山ほど出てくると思います。
日本語で略すとストラト。こちらもソリッドボディ。

この2種類のギターに共通しているポイントは、ピックアップにシングルコイルが使われているということです。

*ざっくりポイント③  ピックアップが シングルコイルかハムバッキングか。

エレキギターの音質を左右するものとしては(パーツ用語集みたいですが)形状、材質含めての ヘッド、ペグ、ネック、ネックのジョイントの仕方、ボディ、ブリッジ、などなどなどありますが(興味ない人にはほんとどうでも良いと思いますが、、、)一番大きい要素がピックアップだと思われます。
極端な意見の中にはエレキギターの音の違いはギターの材質や形には関係なくピックアップの違いであるという文章も読んだことありますが、まあ電気的にはそうかもしれないけれど、ほとんどの人類がそんなことはないのではと体感的に感じられるとは思います。

テレキャスには2つの、ストラトには3つのシングルコイルピックアップが通常搭載されています。(そうじゃないのもありますよ)
シングルコイルピックアップは固有名詞ではなく、構造の名称なので、テレキャスとストラトでも違うものがついているし、年代によっても違うし、いろんなメーカーが作ったりもしてます。
シングルコイルピックアップの音の特徴は、
カラッとしている、明るい、乾いている、硬質、軽い、ジャキジャキ感がある、透明感 みたいな言われた方でしょうか。
で、ハムバッキングはこの特徴をひっくり返せば良いと思って良いです。ざっくりですよ。とはいえ、アンプやエフェクターのセッティングでいろんな音が出るし、そんなに単純なものでもなかったりはします。
シングルコイルピックアップのデメリットはノイズが多めになること。
構造上の問題なのですが、こちらも詳細は検索してみてください。

じゃあ、テレキャスとストラト何が違うのか。
この辺り、音なので明確なことは言いづらいです。
まあ見た目がかなり違います笑 好みが分かれるところか。
ストラトにはトレモロユニットというものが搭載されていてアームを使った操法が可能です。ストラトはピックアップ3つでハーフトーンというのもできるので5種類のベーシックな音が作れます。テレキャスは、3つ。
ちなみにピックアップはセレクターで選びますがフロントピックアップ、ネックに近い方を選ぶと音が丸めに、リアピックアップ、ブリッジに近い方を選ぶと音が硬めになる傾向があります。これはどのエレキギター、ベースでも同様です。
テレキャスの方がジャキジャキ感が強く、ストラトは結構オールマイティなのかな。テレキャスはボーカルが持つことが多くて、ストラトはリードギターが持つことが多い印象とか。機能で、なのか、見た目で、なのか。。。
でも音も違うのです。もし両方自分で持っているとしたら、演奏したい内容によってどっちを選ぶかは結構あっさり決められるかもしれません。(これじゃ持ってないとわからんってことか(苦笑))

アーティストで考えてみますか。テレキャスのイメージが強いアーティスト。(検索するといろいろありますが、ちょっと情報操作気味で笑)
・Keith Richards
・Bruce Springsteen
・Roy Buchanan
・Joe Strummer
おまけで、山下達郎

ストラト
・Jimi Hendrix
・Stevie Ray Vaughan
・Eric Clapton
・Jeff Beck
・John Frusciante
・John Mayer

ストラトはまあいくらでも出てくると思います。
なんとなくこのギタリストのラインナップから、曲によってどちらを使うか
(ギタリストに、どちらを使って欲しいとお願いするか、、)
を判断していくのはどうでしょうか?

結局、Fenderの話だけで一回目終わってしまいました。
ちょっと気にはなってたんだけれど、今更他人に聞けないしなあというような内容が含まれていれば嬉しいです。


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