初心者向け!!色調と表現方法に対する考え方
※この記事に書かれていることは個人の意見であり、本当とは限りません
まず、色調に関する私の考えですが、「調整レイヤー(フレームバッファ)に色調関係エフェクト(色調補正、グロー、煙のエフェクトなど)をかけなくても、十分成立する」状態にするのが好ましいと思っております。
素の状態の上に、自分の理想へ近づけるためにそれらのエフェクトを掛けていくべきだと思っています。(理想)
では、そもそもなぜ「色調を整える」という作業をしなければならないのでしょうか?
理由は大きく分けて2つあると考えます。
1つ目は、「画面の情報量を調節し、重要なオブジェクトとそうでないものの差を明確にするため」です。
何も考えず、ただ素材を画面に詰め込むと、全く調和を持たない色が何色、何十色も増えていき、「色の情報量」が増えます。「色の情報量」が増えすぎると、(特に実写ではない映像の場合)人は整っていないな、と感じます。これを回避するために、それらの色を調和の取れた色へと変更するのです。
2つ目は「自分が表現したいものへと近づけるため」です。これは、例えば「寂しさを表現したいなら、画面を白黒にする、オブジェクトの情報量を減らす」
「賑やかさを表現したいなら、画面をカラフルにする、オブジェクト情報量を増やす」
などです。
1つ目ができて、次に2つ目を実践することで理想の画面へと近づくのではないでしょうか。
まず1つ目です。ここからは、この画像を例に説明していきましょう。
この画像は、「"様々な景色や人物"の背景」がチトの頭の中の思い出を表していて、「色んな思い出」の文字が歌詞だとします。
まあ、はっきり言って、ダサいですね。
そう感じるのはなぜでしょうか。
それは、「一つ一つ全く違う色彩構成や情報量を持つ画像を、同じ画面に詰め込んだ結果、全体の色調の調和が崩れてしまっている」からというのが大きな原因でしょう。
ここから、私ならどのような調節をするのかの例をお見せします。
まず私は「どれが一番目立たせたいオブジェクトか、どれがどうでもいいオブジェクトか」を考えます。
その結果、
・主人公のチトが一番重要
・歌詞はその次に重要
・背景の画像は、一枚一枚に深い意味は無いので重要ではない
という結論に至りました。(諸説あり)
さて、それが分かったらどうするか。
まず、「一番重要ではないオブジェクトの情報量を減らし」ます。
逆に、最も重要なオブジェクトは、「できるだけ元のままにし」ます
情報量を減らす、つまりその画像から得られる情報を減らせばいいのです。
例えば、この場合、背景は一番重要ではないので
といった例が考えられます。これだけでだいぶ整った印象になりましたね。これは、背景の情報量が減ったことで「何が重要か、そうでないか」が明確になったからです。
さて、次に重要な「歌詞」は、今回、情報量を増やしても減らしても面白いかもしれません。2つ方向性で考えていきます。
1️⃣情報量を増やす
2️⃣情報量を減らす
といった具合です。どちらのアプローチも、また違った印象になって面白いですね。(ちなみに、オブジェクトの情報量を増やすと「賑やか、楽しい」といった表現、オブジェクトの情報量を減らすと「静か、孤独」といった印象になりやすいです。それは、上の画像を比較していただくとお分かると思います。)
さて、いかがでしょうか。このように、それぞれのオブジェクトの情報量に注目して見ると比較的簡単に、整った印象の画面が作れると感じます。
2つ目は、軽く例をお見せします。
例えば、Aの画像は、どこか寂しさや物足りなさを覚えますよね。では、Bの画像はどうでしょうか。
構図はほぼ変わっていないのに、一気に楽しそうな雰囲気になりました。
これは
・背景、文字の色に彩度情報を与えて、情報量を増やしたから
・文字のフォントをポップ体に変えたから
などが理由で、楽しそうに見えます。
このように、色調を制したものは、表現を制す、と言っても過言ではないでしょう(過言)
さて、ここまで来れば後は、調整レイヤーやその他の細かいオブジェクトなどで情報量や画面の調整をしても良いでしょう。(以下、調整後の例)
こんな具合です。
正直、調整エフェクトに関しては私もよくわからないので、軽く説明して終わります。
こんな感じです。元の画像と大きく変わりすぎないことを意識しています。他にも、私が映像を作る上で意識していることは、「なぜ、その表現をしたか」ほぼ全てに理由を持たせることです。これの積み重ねによって、自分が表現したいことを映像にうまく落とし込めるんじゃないかな~、と思っております。
(だから、「ただ映像がうまく見えるから」という理由だけで、VHSエフェクトとか煙エフェクトを安易に載せる映像は、見る分には面白いからいいけど、自分では作りたくないかも…!)
以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
※この記事に書かれていることが本当とは限りません(2回目)
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